研究課題/領域番号 |
04253208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平井 久丸 東京大学, 医学部(病), 講師 (90181130)
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研究分担者 |
小川 誠司 東京大学, 医学部(病), 医員
三谷 絹子 東京大学, 医学部(病), 助手 (50251244)
杉本 耕一 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1993年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
1992年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 慢性骨髄性白血病 / 急性転化 / t(3;21)転座 / AML1遺伝子 / EVI-1遺伝子 / AML1 / EVI-1キメラ遺伝子 / 転写因子 / N-ras遺伝子 / p53遺伝子 / Ph^1陽性ALL / CML急性転化 / 骨髄異形成症候群 / 白血病 / SSCP法 / PCR法 |
研究概要 |
慢性骨髄性白血病(CML)は多能性幹細胞のクローン性増殖性疾患であり、慢性期にt(9;22)転座を認めることおよび慢性期を経て必ず急性期に移行することを特徴とする。t(9;22)によるBCR/ABL融合遺伝子の形成はCML発症に重要である。しかしながら、CML急性転化の分子機構は明らかにされていない。CML急性転化時に出現する付加的染色体異常の中で、t(3;21)(q26;q22)は相互転座であることが特異的である。そこで、この染色体異常による融合遺伝子の形成に関する研究を行った。 t(3;21)転座の結果AML1/EVI-1キメラ遺伝子が形成され、これは融合mRNAへと転写されることが明らかになった。融合mRNAは8.2kbと7.0kbの主に2種類存在した。t(3;21)転座を有するヒト白血病細胞株SKH1より作成したcDNAライブラリーをスクリーニングし、全長と考えられる2つの約6kbのcDNAクローンを得た。これらのcDNAクローンは1つのopen reading frameを持ち、5'側に正常AML1シークエンス、3'側に第2エクソンからpoly(A)tailに至るEVI-1シークエンスを含んでいた。AML1およびEVI-1に対するポリクローナル抗体はSKH1細胞において同じ180kDのAML1/EVI-1融合蛋白質を認識した。この融合蛋白質はrunt homology domainを含むAML1のN端側とzinc finger typeの転写因子であるEVI-1の全長より構成されていた。このAML1/EVI-1 fusionの形成はRT-PCRで検討したt(3;21)転座を有する3症例で共通であった。AML1あるいはEVI-1の転写開始部位に位置する20-merのアンチセンスオリゴヌクレオチドはSKH1細胞における^3H-thymidineの取り込みを著明に抑制することから、AML1/EVI-1融合蛋白質はt(3;21)転座を有する白血病細胞の増殖に重要であると考えられた。以上の結果より、t(3;21)転座の結果新しいタイプのキメラ型転写因子が形成され、これがCML急性転化に関与している可能性が示唆された。
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