研究課題/領域番号 |
04253223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 (1993) 大阪大学 (1992) |
研究代表者 |
岡山 博人 東京大学, 医学部(医), 教授 (40111950)
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研究分担者 |
西村 哲治 東京大学, 医学部(医), 助手 (20156110)
小野 泰子 大阪大学, 微生物病研究所, 教務員 (70194602)
野島 博 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (30156195)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1993年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1992年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
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キーワード | 癌化のシグナル経路 / NRK細胞変異株 / オンコジーン / 細胞周期 / Raf-1 / CrkII / G2期制御 / 発癌遺伝子 / シグナル伝達経路 / 癌化シグナル / raf-1キナーゼ / MAPキナーゼ / MAPキナーゼキナーゼ / EF1-α |
研究概要 |
癌化と密接に関連した細胞内シグナル伝達経路を探るために新たにラット線維芽細胞の変異株を樹立しこれを解析すると共に、これまでにこのシグナル経路の因子として同定したc-raf-1の下流因子を探った。最近SH2,SH3ドメインを持つgrb2がEGF受容体の下流シグナル伝達因子として提唱されたが、変異株の解析の結果、SH2,SH3ドメインを持つcrkII遺伝子に変異があり、正常なcrkII遺伝子によって相補されてEGFおよびPDGF受容体からのシグナルの伝達が回復することが分かった。その結果、最近提唱されたgrb2ではなくcrkIIがEGFおよびPDGF受容体からのシグナルトランスミッターであることが判明した。c-raf-1の下流因子に関しては、MAPキナーゼキナーゼ-MAPキナーゼの系が有力視されているが、c-raf-1のアンチセンスRNAを発現させてc-raf-1蛋白の発現を抑えた細胞で検討した結果、c-raf-1キナーゼはMAPキナーゼキナーゼの主要な調節因子ではないこと、さらに、MAPキナーゼキナーゼ-MAPキナーゼ系自体が癌化とは直接関連がないことが分かった。一方、癌の悪性化と密接に関連した染色体異常の発生機構を解明するために、動物細胞の細胞周期のG2期進行を抑制する新しい制御因子の単離同定を進めた。その結果、weelキナーゼを必要としない新しい細胞分裂抑制因子と見られるヒト遺伝子のクローニングに成功した。この蛋白の発現が癌細胞では極めて低下していること、ある癌細胞でこの遺伝子に突然変異があることが分かった。
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