研究課題/領域番号 |
04253235
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
阿部 訓也 (1993) 熊本大学, 医学部, 助教授 (40240915)
山村 研一 (1992) 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
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研究分担者 |
阿部 訓也 熊本大学, 医学部, 助教授 (40240915)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1993年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1992年度: 15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
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キーワード | トランスジェニックマウス / B型肝炎 / インターフェロン / B型肝炎ウイルス / 慢性肝炎 / インターフェロンα / 悪性リンパ腫 |
研究概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV)によって引き起こされる肝炎、肝がんの発生機構について主にトランスジェニックマウスの系を用いて研究を行ってきた。これまで種々のHBVの遺伝子を導入したトランスジェニックマウスを作製してきたが、それぞれの遺伝子発現は認められるもののおそらく免疫寛容状態となるため肝炎を起こすことができず、その結果肝発がんのモデルとなり得ず、まず慢性肝炎を呈するマウスが必要になった。そこで、インターフェロンgamma(IFN-gamma)を肝細胞で発現させたマウスを作り、慢性肝炎を起こすことができるかの検討を行った。導入遺伝子は一週令においてすでに発現しており、その後も持続していることが判明した。血中のIFN-gammaレベルの経時的な測定したところ、3週目以降から上昇し、6カ月頃にピークに達することが明らかとなった。次に肝細胞障害の指標として血中のGOT、GPTを経時的にみたところ、4週以降トランスジェニックマウスではGOT,GPTの増加が顕著になり、年令が進むとともにさらにその値が上昇していくことが明らかとなった。さらに、病理組織像を観察したところ、肝炎に特徴的な変化が認められた。2週令までは顕著な違いはなかったが、3週令になると肝細胞の広範な壊死が認められはじめ、この傾向はさらに進行するとともに、5週目からは、リンパ球の湿潤がみられるようになった。生後半年を過ぎると部分的に線維化が認められ、37週では胆管の増生が観察されるに至った。前がん病変に類似した像も認められ、病理学的にもこれら独立に得られた2系統のトランスジェニックマウスにおいて、慢性的な肝炎状態が生じていることが明らかとなった。
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