研究課題/領域番号 |
04253236
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 (1993) 熊本大学 (1992) |
研究代表者 |
西川 伸一 (西信 伸一) 京都大学, 医学部, 教授 (60127115)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1993年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1992年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 長期骨髄培養 / 幹細胞 / 遺伝子導入 / c-kit / RARの遺伝子 / 白血病 / 長期骨髄細胞培養 / レトロビールスベクター / ストローマ細胞 / SCF / 造血幹細胞 |
研究概要 |
この研究の目的は、長期骨髄細胞培養系で増殖している幹細胞の遺伝子操作を行なうことである。昨年度の研究で、効率の高い遺伝子導入方法を確立しており、この方法の有効性を調べる目的で本年はPML-RAR融合遺伝子の骨髄幹細胞への導入を試みた。しかし、この融合遺伝子を正常な形で発現しているビールス粒子を得ることが出来ず、この方法の問題点が明らかになった。 一方、この実験の一環として行なっていたRAR遺伝子の導入実験から、RAR遺伝子の過剰発現で、顆粒球系細胞の分化の抑制が起こることが明らかになり、急性前顆粒球性白血病の形質の一部がRAR遺伝子の過剰発現で説明できることを明らかに出来た。このことは、特に毒性の強い遺伝子でなければ我々の方法で長期骨髄培養への遺伝子導入が可能であること、及び増殖に対して抑制効果がある遺伝子でも、場合によってはその造血細胞に対する影響を調べることが可能であることを示した。 幹細胞操作には、幹細胞特異的に遺伝子を発現出来るプロモーター領域の開発が必要であるが、我々はこの目的でc-kit遺伝子調節領域について研究した。この遺伝子の上流域は、遺伝子発現に対して抑制的であることをこれまで明らかにしていたので、本年度はこの抑制を組織特異的に解除する領域について検索した。現在、第一イントロン内に造血細胞及びライディッヒ細胞でこの抑制を外すが、c-kit陰性の細胞では影響が内領域を突き止めることが出来た。この領域について、今後はトランスジェニックマウスの技術を用いて個体レベルで検討する予定である。
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