研究課題/領域番号 |
04254211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊藤 建夫 大阪大学, 理学部, 助教授 (40051817)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | ColE2プラスミド / ColE群プラスミド / 複製開始蛋白 / 複製開始部位 / プラミド特異性 / DNA結合蛋白 / 複製開始エンハンサー |
研究概要 |
ColE2プラスミドの複製開始蛋白(Rep蛋白、35Kda)は、複製開始部位(Ori、約35塩基対)の二本鎖DNAに特異的に結合してプライマーRNAを合成する。今年度の研究により以下の知見が得られた。1.DNaseIおよびDMSを用いるフットプリント法により、Ori領域内に少なくとも二カ所のReo蛋白の結合部位(相互作用領域)が存在することが示された。一方はRep蛋白の特異的な結合に必要な最小領域(Ori領域の片側半分)内にあり、他方は、Ori領域の残りの部分のプライマーRNAの鋳型部位に隣接している。前者の領域は、Rep蛋白により覆われるような状態になっており、一方、後者の領域の内、前者に隣接するプライマーRNAの合成部位付近は弱く覆われ、最初のDNA鎖合成が始まる部分はほとんど覆われていないと推定される。後者の領域は、DNA合成酵素Iが相互作用しプラマーRNAを利用できるような状態になっているものと考えられる。2.Rep蛋白とOri領域の相互作用の特異性の異なる4グループについてアミノ酸配列・塩基配置を比較したところ、両者に少なくとも三カ所の相互作用に関与する部位(配列・残基)があることが示唆された。3.Ori領域外の二カ所の領域(約100塩基対と約200塩基対)に複製開始反応に対する促進(エンハンサー)機能が存在することが解った。シスに存在するOri領域の構造に影響を与えているものさ推定される。4.Rep蛋白とOri領域の結合をゲルシフト法で検出できることが解った。これを利用してRep蛋白とOri領域との認識・結合に関与するアミノ酸・塩基の位置を特定することが可能になるものと期待している。5.Rep蛋白のC未端側にDNA結合能があることが示唆されたので、C末端側ペプチドを用いてOri領域との相互作用を解析する可能性を検討している。
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