研究課題/領域番号 |
04257102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長田 敏行 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10012519)
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研究分担者 |
篠崎 一雄 理化学研究所, ライフサイエンス筑波研究センター, 主任研究員 (20124216)
岡田 清孝 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助教授 (50101093)
福田 裕穂 東北大学, 理学部, 助教授 (10165293)
庄野 邦彦 東京大学, 教養学部, 教授 (60050457)
中村 研三 名古屋大学, 農学部, 教授 (80164292)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
173,000千円 (直接経費: 173,000千円)
1993年度: 110,000千円 (直接経費: 110,000千円)
1992年度: 63,000千円 (直接経費: 63,000千円)
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キーワード | 植物ホルモン / 遺伝子発現制御 / 転写因子 / オーキシン / アブシジン酸 / Gタンパク質 / シロイヌナズナ / 細胞分化 |
研究概要 |
植物遺伝子発現の柔軟性を示す好例と期待されたparA遺伝子ファミリーに関しては、関連する遺伝子parC,C-7の転写制御の情報が集まり、時空を異にする関連遺伝子の実体に迫ることができた。また、オーキシンにより発現制御を受けるGタンパク質Gβ様遺伝子arcAに関しては、発現が細胞分裂活性と関連しており、その遺伝子産物は別のタンパク質を介して、細胞分裂に関与しているという推定をしたが、いずれにせよ植物ホルモンの制御下にある最初のGタンパク質であることが判明した。環境応答は、重要なキイワードであるが、シロイヌナズナを乾燥処理した実験から乾燥に応答する遺伝子として単離されていた遺伝子RD22やRD29のプロモーターの解析が進み、ストレス応答のシスエレメントが絞りこまれたが、この他に老化、葯特異的発現及び根特異的発現でもシスエレメントの解析が進められた。また、サツマイモのβ-アミラーゼの発現は、蔗糖により誘導されるとともにポリガラクツロン酸やアブシジン酸によっても誘導されるが、蔗糖による誘導に際してはCa^<2+>-依存性プロテインキナーゼが同定された。分化の柔軟さは植物細胞の特徴であるが、ヒャクニチソウの葉肉細胞より分化転換により仮導管要素の分化に際して直接的に関わる遺伝子が数個単離されたが、その一つはモルモットのレンズタンパク質と相同性が見られ、ある種の酸化環元酵素を産物とすると推定された。遺伝的腫瘍における腫瘍化と脱腫瘍化も比較的簡単な条件で制御できるが、この過程で発現する遺伝子の多くはストレスタンパク質であったが、そうでないものも見られた。この他アサガオの花弁の紋様の絞りに関連して新しいトランスポゾンが単離された。また、課題の一つであり、懸案でもあった葉緑体のパーティクルガンによる形質転換実験で初めて肯定的な結果が得られた。
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