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伸長成長におけるオーキシン作用機構の分子生物学的・遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 04257201
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関北海道大学

研究代表者

山本 興太朗  北海道大学, 理学部, 助教授 (80142008)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1992年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードオーキシン / 遺伝子発現調節 / 脂肪酸不飽和化酵素 / 伸長成長 / ヤエナリ / リン脂質代謝
研究概要

研究代表者らは、ヤエナリ下胚軸切片でオーキシンによって発現が誘導されるmRNA、Arg1の塩基配列を明らかにした(Yamamoto et al.,1992)。Arg1はそのアミノ酸配列より、生体膜を2回貫通している膜タンパクをコードしていることが推測されたが、その実体は分からなかった。今回新たにタンパク・データベースを検索した結果、Brassica napusの△15位の脂肪酸不飽和化酵素(Fad3;Arondel et al.,1992)と69%、Syne-Chocystisの△12位の脂肪酸不飽和化酵素(DesA;Wada et al.,1990)と25%の同一性アミノ酸レベルで示すことが分かった。Arg1もFad3もN末端にシグナル・ペプチドを持たないが、C末端近くのリシン残基がERへの保持シグナルとなっていると考えられる。以上の結果から、Arg1はヤエナリのERでグリセロリピッドを基質として働く△15脂肪酸不飽和化酵素であると結論できる。
ノーザン分析によって、Ara1mRNAは、胚軸と根の先端および幼葉の成長の盛んな器官に多く分布していること、オーキシン処理後20分後に蓄積が見られることが分かった。
胚軸切片でオーキシンによって誘導される遺伝子はいくつか報告されているが、その実体が明らかになったのはArg1が最初である。脂質代謝とオーキシンとの関係は今までに研究されたことがなかったが本研究の結果はオーキシン作用機構に脂質代謝が関与している可能性を強く示唆している。実際、オーキシンによる伸長成長の際にはエキソサイトーシスが急速に促進されることが知られており(Hager et al.,1991)、今後はオーキシン作用における生体膜系の代謝回転と脂質代謝の関係を追及する必要があるように思われる。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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