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アブシジン酸に応答した転写制御の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 04257207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関三重大学

研究代表者

服部 束穂  三重大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (10164865)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1992年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
キーワードイネ(Orgza sativa) / Vp1 / viviparous-1 / アブシジン酸(ABA) / 転写調節 / 転写因子 / 種子発達 / 転写活性化因子
研究概要

転写制御因子VP1は、種子胚の成熟過程でABAの制御下にある一連の遺伝子群の発現を制御している。本研究では、イネVP1(OsVP1)による転写制御のメカニズムを明らかにするため、VP1の標的遺伝子のひとつと考えられるEm遺伝子のcDNAおよびゲノミッククローンをイネより単離し、その塩基配列を決定した。OsEmのプロモーターとGUS遺伝子の融合遺伝子(OsEm-GUS)を作製し、イネ培養細胞プロトプラストで一過性の発現を調べたところ、その発現はABAによって活性化された。さらに、OsEm-GUSの発現は、同時に発現させたOsVplcDNAによって5-6倍、トランスに活性化されたことから、確かにOsEmがVP1の標的遺伝子であることが明らかとなった。次に、この発現系を用い、OsEm-GUSのプロモーターに様々な欠失を加えたものについて、ABAおよびVP1による活性化を調べた。OsEmの上流域を-502から-176まで欠失させるとABAによる活性化にはほとんど影響なかったが、OsVP1による活性化の程度は減少した。さらに-140まで欠失させるとABA,OsVP1どちらによる活性化も消失した。また-502まで持つプロモーターでは、OsVP1はABAによる活性化に対して相乗効果を示したが、-140までのプロモーターでは相乗効果は見られず、むしろ抑制的に働いた。これらの結果は-176より上流と、-176と-140の間に2ケ所VPREが存在しており、上流側のVPREはABAのシグナルとは独立に転写活性化に寄与している可能性を示唆している。-176と-140の間には他のLEA遺伝子で同定されている、ACGTGをコアとするABRE配列様の配列が存在していた。そこでこのABRE様配列に2塩基置換を加えた変異体を作製したところ、VP1による活性化は失われた。このことからABAのシグナルによって制御される因子とVP1がこの配列上で直接相互作用する可能性が考えられた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 服部 束穂: "イネEm遺伝子の転写制因子VP1により発現制御" 日本農芸化学会誌. 67. 569 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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