研究課題/領域番号 |
04258101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鴨下 重彦 東京大学, 医学部(病), 教授 (60048973)
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研究分担者 |
植木 彰 自治医科大学, 大宮医療センター, 助教授 (90112622)
池田 和彦 東京都精神医学総合研究所, 副参事 (30124663)
水口 雅 東京大学, 医学部(病), 助手 (20209753)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アポトーシス / bcl-2 / 神経細胞死 / プロトオンコジン / ウエスタンブロット / トランスフェクション / PC12細胞 |
研究概要 |
悪性リンパ腫に関連したプロトオンコジンbcl-2は、生理的状態で、血液系細胞(B,Tリンパ球など)の他、中枢神経系(神経細胞)にも発現していることが知られている。血液系においては、遺伝子産物Bcl-2タンパクが、アポトーシスの阻止に役立っているという証拠が多数出ている。これに対し、神経系におけるBcl-2タンパクの役割は、明らかにされていない。 われわれは本年度の研究において、第1に抗Bcl-2抗体の作製を行った。ヒト・マウスを含む哺乳動物種間で交叉反応する抗体を得るために、既に配列決定されたヒト・マウスのBcl-2アミノ酸配列の中で、完全に共通する部分の合成部分ペプチドを作製し、これを抗原としてウサギ抗血清を作った。本抗体と、他施設より供与された抗ヒトBcl-2抗体とを用いてウエスタンブロットを行ったところ、後者はヒトBcl-2のみを特異的に認識するのに対し、前者はヒト・ラットの両者において26kDaのBcl-2タンパクを認識していた。さらに、本抗体はラット脳の免疫染色において、神経細胞を特異的に染色することも明らかになった。 第2に、Bcl-2タンパクの神経系細胞における機能を解明するために、ラット褐色細胞腫由来のPC12細胞株にレトロウィルスベクターを用いてヒトbcl-2遺伝子を導入し、変異細胞株を樹立した。RT-PCR法およびウエスタンブロットにより、変異株におけるヒトbcl-2の発現を確認した。これら変異株は、親株とは著しく異なる形態、増殖様式を示しており、現在その機構につき研究中である。
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