研究課題/領域番号 |
04259102
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京薬科大学 (1993) 東京大学 (1992) |
研究代表者 |
水島 昭二 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (50013313)
|
研究分担者 |
伊藤 維昭 京都大学, ウィルス研究所, 教授 (90027334)
徳田 元 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (40125943)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
49,300千円 (直接経費: 49,300千円)
1993年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
1992年度: 25,300千円 (直接経費: 25,300千円)
|
キーワード | 蛋白質の分泌 / 蛋白質の膜透過 / Sec蛋白質 / SecY / SecA / SecG / Ydr / FtsH / SecE / シグナルペプチド / 変異解析 |
研究概要 |
1.水島グループの研究成果:(1)膜透過反応の初期過程で中心的役割を果すSecAと前駆体蛋白質の相互作用を著しく促進する蛋白質を発見し、蛋白質、遺伝子両レベルで詳細な解析を行った。(2)前駆体蛋白質がシグナルペプチドの疎水領域を外側に突出するような形でSecA分子と相互作用すること、またこの相互作用によってSecF自身も疎水領域を外部に露出させることをNMR解析によって示した。(3)SecAがSecD、SecYの膜内アッセンブリーに関与することを示した。(4)以上の成果を組み込んだ分泌型蛋白質の膜透過モデルを提示した。 2.徳田グループの研究成果:大腸菌の蛋白質膜透過系は、SecA、SecY、SecEを中心として構成されており、これら3種の因子のみを再構成したプロテオリポゾームの活性を顕著に促進させる新因子p12を細胞質膜中に見いだし、これを均一に精製した。p12の部分アミノ酸配列を基に構造遺伝子を同定しその全塩基配列を決定した。p12遺伝子の破壊株を構築し、細胞での蛋白質分泌が阻害されていることを示した。以上の結果から、p12が大腸菌蛋白質膜透過系を構成する新因子であることを明らかにし、SecGと命名した。 3.伊藤グループの研究成果:SecY‐SecE複合形成にはSecYの細胞質ドメイン4を介した細胞質領域どうしの相互作用が重要であること、SecY‐SecEの結合は合成後直ちに起こり、一旦形成されたSecY‐SecE複合体は細胞内で安定に保持され、Biekerらの解離会合モデルは考え難いことを示した。In vitroでSecY複合体形成や種々の変異体の活性変化を調べる系の構築を進めた。Ydr遺伝子産物には野性型SecY分子の選択的安定化および、SecY‐SecE相互作用への阻害的介入の機能があることを示した。FtsH機能とチャペロン機能のオーバーラップおよびFtsHの単独SecYの分解への関与を見出した。
|