研究課題/領域番号 |
04259215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
岡田 泰伸 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (10025661)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | エキソサイトシス / 膜容量 / 細胞膨張 / Ca^<2+> / ATP / 容積調節 |
研究概要 |
ERでの合成された蛋白質の特定の膜コンパートメントヘノ選別輸送はいくつかの膜融合過程より成立している。その最終目的地が形質膜である場合、膜融合ステップはエキソサイトシスの形で終了する。この最終ステップてある「分泌小胞膜-形質膜融合」の分子機構を明かにすることが本研究の最終目的である。 本年度は、小腸上皮細胞の低浸透圧環境下での細胞膨張によって誘発されるエキソサイトシスに分子機構を調べた。キナクリンで染色した小腸培養上皮細胞株Intestine407の分泌小胞は、低張負荷によって細胞膨張させたときに細胞外へと放出されることが蛍光顕微鏡下で見いだされた。このエキソサイトシスの最終ステップ、即ち分泌小胞-形質膜融合部の開口現象を私達が最近開発した新しいパッチクランプ膜容量測定システムによって経時的・定量的にモニターした。パッチピペットより細胞内透析を行い、細胞内Ca^<2+>を高濃度EGTAでキレートすると浸透圧性エキソサイトシスによる膜容量増(膜表面積増)は消失した。細胞内にNEMやGTPγSを投与しても同様の結果が得られた。細胞内ATPをその非水解性アナログで置き換えても同様に阻止された。これらの結果から、浸透圧性エキサイトシスの最終ステップには細胞内ATPとCa^<2+>の存在が不可欠であること、NEM感受性融合因子やGTP結合蛋白が重要な役割を果たす可能性が高いことが結論された。
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