研究課題/領域番号 |
04260102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松田 一郎 熊本大学, 医学部, 教授 (10000986)
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研究分担者 |
衛藤 義勝 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50056909)
岡田 伸太郎 大阪大学, 医学部, 教授 (30028609)
折居 忠夫 岐阜大学, 医学部, 教授 (20045339)
北川 照男 日本大学, 医学部, 教授 (50058765)
成澤 邦明 東北大学, 医学部, 教授 (90004647)
山村 研一 熊本大学, 医学部, 教授 (90115197)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
108,000千円 (直接経費: 108,000千円)
1993年度: 54,000千円 (直接経費: 54,000千円)
1992年度: 54,000千円 (直接経費: 54,000千円)
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キーワード | 先天代謝異常 / 遺伝子解析 / モデル動物 / レセプター異常 / 細胞小器官異常 / 遺伝子導入 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
1.新しい遺伝子の単離・同定とその変異解析 ホロカルボキシラーゼ合成酵素(成沢)、ガラクトセレブロシダーゼ、クラベ病病因酵素(岡田)、フマリルアセト酢酸分解酵素、高チロジン血症I型病因酵素(松田)、betaヒドロキシフェニルピルビン酸酸化酵素、高チロジン血症III型病因酵素(松田)などの遺伝子が世界に先駆けて単離・同定された。ホモカルボキシラーゼ合成酵素欠損症、高チロジン血症I型については変異遺伝子が同定された。また高チロジン血症III型についてはモデル動物でexon 7のスキップが見出された。ムコ多糖体症(折居)のII,IVA,VIIの各型についての責任遺伝子の単離・同定、さらに変異遺伝子の解析が行われた。いずれも世界最初である、IVA型の変異遺伝子の中には日本人、欧米人に共通してdouble gene deletionがあることを見い出した。 2.新しい酵素異常症の責任遺伝子の単離・同定 極長鎖アシルCoAデヒドロゲナーゼ欠損症を、11例の患者で確認し、さらにその責任遺伝子、変異遺伝子を単離・同定した(橋本)。 3.遺伝子治療を目標とした基礎研究 Gaucher病、metachromatic leukodystrophyの変異遺伝子解析を日本人患者について行い、それぞれ60%,50%に特定の変異遺伝子が見出された。さらに、マウス骨髄細胞を目標細胞に選びそれぞれの遺伝子(cDNA)をレトロウイルスベクターを用いて遺伝子導入を試み、成功した。 4.糖尿病の遺伝子解析 ミトコンドリア遺伝子tRNA^<LEU(UUR)>の3243A→Gの変異について、母子共にIDDMの300家系をスクリーニングし、4家系にそれをみつけた。またslowly progressive IDDMの患者27名中3名にも同じ変異遺伝子をみつけた(岡)。NIDDMの患者について、グリコーゲン合成酵素遺伝子多型を解析し、一部の患者で特定の遺伝子多型との間に有意の相関を見出した(北川)。 5.トランスジェニックマウスを用いた研究 疾患モデル動物の作製に際して、遺伝子の相関組み換え率を高めるため、ベクターの安定性について検討した(島田)、その結果、3′末端部位を修飾することで、その目的を達することができることが判明した。 6.哺乳類発生異常の遺伝解析 マウスMHCのK領域の近くに胎生致死をおこすt^<w5>変異が存在することも見出し、その変異遺伝子の単離同定を試みた(阿部)。また同定に成功していないが、有力な候補者を見出し研究を続けている。
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