研究課題/領域番号 |
04260209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
小池 亮子 新潟大学, 医学部・付属病院, 助手 (60234671)
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研究分担者 |
辻 省次 新潟大学, 脳研究所・神経内科, 教授 (70150612)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 副腎白質ジストロフィー / X染色体 / ポジショナルクローニング / コスミドcontig / 組織特異的遺伝子発現 / heterogenous nucler RNA |
研究概要 |
本研究は副腎白質ジストロフィー(以下ALD)の病因を解明するために、ポジショナルクローニングの手法により本症の病因遺伝を単離することを目的に研究を進めた。 1.コスミドクローンからの機能遺伝子の単離:まずヒトXq28領域に存在する機能遺伝子を単離するため昨年度までに当研究室で作成したNotI認識部位を有するXq28領域のコスミドゲノムクローンからマウス、ウシなど種間で保存された塩基配列を有するものをZoo blotにて検出し、新たな機能遺伝子を一個単離した。これは塩基配列の解析の結果従来QMと呼ばれていた、Wilms腫瘍においてDown-regulationをうけるとされ注目されていた遺伝子と同一のものであった。さらにALDは神経疾患であるため脳に発現するXq28領域の遺伝子を効率よく単離することを目的に当教室ですでに作成されていたヒト脳cDNAライブラリーを500個ずつのサブライブラリーに分割し、これらをプローブとしてXq28コスミドクローンとの間でハイブリダイゼーションを行い、脳に多く発現する新たなcDNAを1個単離した。この計2個のcDNAについてALD患者20例のDNAのサザン解析を行ったが明かな異常は見いだされなかった。 2.ヒトXq28のみをヒト染色体として有する雑種細胞(QIZ)を用いてヒトXq28のスプライシングを受ける前のRNA(heterogenous nuclear RNA)がヒトに特異的な反復配列を有していることを利用してクローン化を行い、ゲノムDNAのクローン化を経ずにcDNAを効率よく単離する方法を開発した。この手法によりXq28領域の新たなcDNAを2個単離した。 ごく最近MandelらのグループによりALDの候補遺伝子が単離されたとの報告があった。次年度はその遺伝子構造を解析しすでに作成したALDの細胞バンクを用いDNA変異を検索すること、一方でXq28領域の新たな神経疾患の原因遺伝子の同定に向けて従来の研究を進める予定である。
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