研究課題/領域番号 |
04260216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田中 亀代次 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (80144450)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DNA修復 / 色素性乾皮症 / Znフィンガー / DNA結合 / キメラマウス / 遺伝子ターゲッティング |
研究概要 |
日光照射部位の皮膚がん高頻度発生と知能低下を始めとした種々と精神神経症状発症を臨床的特徴とし、DNA障害の除去修復機備に異常をもつことが知られている色素性乾皮症(XP)A群の原因遺伝子(XPAC遺伝子)をクローニングし、そのDNA修復機能を解析した。XPACcDNAの塩基配列の解析から、XPAC蛋白はZnフィンガーモチーフを有し、DNA結合能を持つことが推測されたので、大腸菌で組換えXPAC蛋白を生成し、ゲルシフト法、フィルター結合法にてそのDNA結合能を解析した。その結果、XPA倍蛋白は、紫外線照射しないDNAにも結合したが、紫外線照射したDNAに3〜4倍多く結合し、XPAC蛋白はDNA除去修復過程のDNA損傷を認識するステップに関与することが示唆された。一方、XPAC蛋白は、DNA修復に関わる他の蛋白と複合体を形成することが予想されたので、GST-XPAC融合蛋白をグルタチオンビーズに不動化しておき、これに細胞抽出液を混ぜ、XPAC蛋白と結合する蛋白の単離を試みた。何種類もの蛋白がXPAC蛋白に結合したが、そのうちのあるものは、XPAC蛋白のポケットドメインと思われるペプチドや、抗XPA抗体でその結合が阻害された。さらに、紫外線照射したDNAをこの系に介在されると、XPAC蛋白との結合が増強する蛋白もあった。このような蛋白は、細胞内でもDNA修復過程においてXPAC蛋白と結合することが示唆された。XP患者の病態を解析する目的で、ES細胞を用いたXPAC遺伝子ターゲッティング法により、XPAC遺伝子を欠損したホモ接合体マウスを樹立した。このマウス由来の細胞は、A群XP細胞同様に、紫外線に高感受性を示し、DNA除去修復能に異常を示した。
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