研究課題/領域番号 |
04263205
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
友池 仁暢 山形大学, 医学部, 教授 (90112333)
|
研究分担者 |
中村 秀範 山形大学, 医学部, 助手 (30240675)
池田 こずえ 山形大学, 医学部, 助手 (30184419)
山口 清司 山形大学, 医学部, 助手 (30239892)
|
研究期間 (年度) |
1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
|
配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
|
キーワード | 血管内皮細胞 / 内皮細胞由来弛緩物質 / 冠循環 / ブラディキニン / アセチルコリン / SOD / フリーラジカル / 高脂血症 |
研究概要 |
冠循環抵抗血管床から遊離される血管平滑筋弛緩物質の薬理学的特徴とその遊離機構を検討した。 [I]冠血管床から遊離される血管抵抗調節物質の生物活性の定量 日本白色家兎の心臓を摘出し、ランゲンドルフ潅流心標本を作製した。37℃の酸素化したKreds液を潅流し、肺動脈から流出させた。流出潅流液に含まれる血管平滑筋作用物質の活性値は摘出血管平滑筋の弛緩度を計測し定量化した。生物活性検定用大腿血管標本作製法と弛緩物質の失活を防ぐ為のSOD(Super Oxide Dismutase)の量は前年度の研究で確立した。大腿血管中膜標本を37℃の温浴槽に懸垂し、フェニレフリンで予め等尺性に張力を発生させた。SODを添加した潅流液を肺動脈から流出させ、血管中膜標本を表面潅流すると有意の弛緩が生じた。本現象は冠血管床で弛緩物質が常時産出遊離されていることを示すもので、基礎遊離量を反映すると考えられた。SOD存在下にアセチルコリンやブラディキニン潅流液を投入した所、いずれの場合も用量依存性に血管中膜標本を弛緩した。すなわち、弛緩物質は刺激によってさらにその遊離量が増大することが明かになった。メチレンブルーやLNMAを前投与した場合は基礎遊離も刺激による遊離も観察されなかった。したがって、冠循環血管床で産出遊離される血管弛緩物質はNO(一酸化窒素)と考えられる。 [II]高脂血症家兎血管床におけるNOの遊離:10カ月齢のWHHL家兎の心臓を摘出し、ランゲンドルフ潅流装置に装着した。生物活性検出用の中膜平滑筋標本は日本白色家兎大腿動脈から作製し、37℃温浴槽に懸垂した。SODによって検出される基礎遊離、アセチルコリンやブラディキニンによって観察される刺激による遊離は、いずれも有意に存在した。しかし、その程度は[I]で示した日本白色家兎(正常コレステロール)より低値であった。
|