研究課題/領域番号 |
04263211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
多久和 陽 東京大学, 医学部(医), 客員助教授 (60171592)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | エンドセリン / 血管 / 平滑筋 / 内皮 / G蛋白質 / ホスホリパーゼC / ホスホリパーゼA_2 / Ca^<2+>チャネル |
研究概要 |
ETA受容体、ETB受容体を発現する種々の細胞を用いて、両受容体を介するPLC活性化、PLA2活性化、Ca^<2+>動員機構について検討した、ET-1は培養大動脈平滑筋細胞A10細胞、Swiss3T3線維芽細胞のETA受容体に作用しPLC活性化、細胞内Ca^<2+>の2相性変化を引き起こす。細胞膜透過処理をほどこしたA10細胞を用いた検討では、ET-1によるイノシトールリン酸産生はGTPrSに強く依存し、 ^<125>I-ET-1の受容体への結合はGTPrSによって農度依存性に抑制された。A10細胞、Swiss3T3線維芽細胞膜には百日咳毒素によりADP-リボシル化される約41kDaの蛋白質が存在するが、いずれの細胞においてもET-1によるPLC活性化は百日咳毒素により抑制されなかった。ET-1はA10細胞、Swiss3T3細胞、ROS17/2細胞においてETA、或はETB受容体を介してアラキドン酸放出を引き起こし、この反応はPLA2阻害剤メパクリンの感受性であった。Swiss3T3細胞ではET-1によるPLA2活性化は2相性であり、第1相(最初の約1分)は細胞内Ca^<2+>動員に依存した。一方、第2相(2分以後)はCキナーゼ及び細胞膜を介するCa^<2+>流入に依存した。ETA受容体を発現するA10細胞及びSwiss3T3細胞とは異なり、ETB受容体を発現するROS17/2細胞ではPLA2活性化の60〜70%は百日咳毒素により抑制された。ET-1はETA受容体を発現するA10細胞、Swiss3T3細胞,Y-1細胞、ETB受容体を発現するROS17/2細胞のいずれにおいても細胞膜を介するCa^<2+>流入を促進する。A10、Swiss3T3、ROS17/2細胞では、ET-1によるCa^<2+>流入はジヒドロピリジンCa拮抗剤非感受性であった。これらの細胞とは異なり、Y-1細胞はL型電位依存性Ca^<2+>チャンネルを発現する。K^+刺激やBAYK8644によるCa^<2+>流入はジヒドロピリジンCa拮抗剤により抑制されるが、ET-1によるCa^<2+>流入はA10細胞、Swiss3T3細胞と同様にジヒドロピリジンCa^<2+>拮抗剤非感受性であった。
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