研究課題/領域番号 |
04263217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
豊島 秀男 東京大学, 医学部・(病), 助手 (20197966)
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研究分担者 |
萩原 弘一 東京大学, 医学部・(病), 助手 (00240705)
間野 博行 東京大学, 医学部・(病), 助手 (90240704)
山田 信博 東京大学, 医学部・(病), 助手 (40200729)
宮園 浩平 東京大学, 医学部・(病), 助手 (90209908)
平井 久丸 東京大学, 医学部・(病), 講師 (90181130)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | PD-ECGF / (血小板由来血管内皮細胞増殖因子) / 燐酸化 / 血管新生 / thymidine phosphorylase |
研究概要 |
PD-ECGFを産生することが明かにされている扁平上皮癌細胞株A431を ^<32>P正燐酸でラベルしその可溶化分画の抗PD-ECGF抗体を用いた免疫沈降法で分析したところ、PD-ECGFも燐酸化されていることが明かにされた。燐酸化アミノ酸分析の結果、セリン残基が燐酸化されていた。TPA、EGF、forskolinなどの刺激でPD-EGCGの燐酸化には変化がみられなかった。一方、SDS、Mg^<2+>、DTT存在下でPD-ECGFはin vitroで燐酸化された。PD-ECGFのアミノ酸配列にヌクレオチド結合モチーフがあるので、[2,5′- ^3H]、[2,5′,8- ^3H]、[a- ^<32>P]、[g- ^<32>P]ATPとPD-ECGFをインキュベートしたところPD-ECGFはいずれの放射性ATP同位体でもラベルされ、PD-ECGFにはATPが結合していると考えられた。[a- ^<32>P]、[g- ^<32>P]ATPでラベルしたPD-ECGFの燐酸化アミノ酸分析の結果[g- ^<32>P]ATPでラベルしたPD-ECGFにのみ ^<32>P燐酸化セリンのスポットが得られ、PD-ECGFのセリン残基はATPのg位の燐酸とエステル結合していると考えられた。更に、in vivoで ^<32>P正燐酸でラベルしたPD-ECGFのヌクレオチド分析の結果,in vivoでもPD-ECGFはヌクレオチドと結合していることが明らかにされた。 最近、大腸菌のthymidine Phosphorylaseが同定され、PD-ECGFとアミノ酸レベルで39.2%のホモロジーがあることが明かにされた。thymidine phosphorylaseは正燐酸存在下にチミジンをチミンとデオキシリボース燐酸に分解またはその逆を行なう酵素で、精製結晶化されX線解析によってthymidine/thymine結合部位やリボース結合部位などの機能ドメインが明かにされているが、ヒトPD-ECGFのアミノ酸配列でもそれらはすべて保存されていた。そこでレコンビナントヒトPD-ECGFを用いてthymidine phosphorylaseアッセイを行った結果、PD-ECGFは極めて高い活性を持つことが明かにされた。大腸菌のthymidine phosphorylaseは分子量45000のサブユニットが非共有結合でホモダイマーを形成しているが、レコンビナントヒトPD-ECGFを用いたゲル渡過解析によってPD-ECGFもthymidine phosphorylaseと同様に分子量90000のホモダイマーであることがあきらかにされた。PD-ECGFのthymidine phosphorylase活性が ^3Hチミジン取込みアッセイに何らかの影響を与えている可能性が考えられ、詳細な検討の結果PD-ECGFによる ^3Hチミジンの取込み促進はPD-ECGFのthymidine phosphorylase活性による培地中のチミジンの分解のため ^3Hチミジンの放射性比活性があがったことによるものと考えられた。 PD-ECGFはin vitroでchemotaxisを促進しin vivoではangiogenesisを起こすが、アデニン、ニコチンアミド、ADPなどが血管新生促進作用を持ちまたヌクレオチドは白血球などのchemotaxisに関与することから、それらの活性はthymidine phosphorylase活性による間接的なものである事が示唆された。
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