研究課題/領域番号 |
04263218
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永井 良三 東京大学, 医学部(病), 講師 (60207975)
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研究分担者 |
西村 敬史 東京大学, 医学部(病), 医員
黒尾 誠 東京大学, 医学部(病), 医員
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 高血圧 / トランスジェニックマウス / Na^+ / H^+逆輸送担体 / 遺伝子 |
研究概要 |
現在、血圧調節に関わる蛋白の遺伝子が次々と同定されているが、本態性高血圧の原因として重要な遺伝子は未だに不明である。Na^+/H^+逆輸送系は、本態性高血圧の患者で機能亢進が認められ、高血圧の遺伝素因としての可能性が注目されている。我々は、Na^+/H^+逆輸送担体を過剰発現するトランスジェニックマウスを作成し、Na^+/H^+逆輸送担体の機能亢進が血圧調節に及ぼす影響を検討した。 まずウサギ胎児大動脈のcDNAlibraryよりNa^+/H^+逆輸送担体の全長cDNAを単離し、これをヒトペプチド鎖伸展因子elongationfactor laのプロモーターの下流に連結して導入遺伝子(EFNaH)を構築した。次に、常法に従い、マウス(B6C3F1)受精卵の雄性前核にEFNaHをマイクロインジェクションした後、あらかじめ偽妊娠を誘発しておいた雌マウス(ICR)の卵管に移植し、仔を得た。仔マウスの尾を切断してDNAを抽出し、Southern blottingでスクリーニングしたところ、235匹の仔マウスのウチ28匹に遺伝子が導入されていることが判明した。これら28系統のトランスジェニックマウスのうち現在まで16系統で導入遺伝子の発現を検討しているが、そのうち3系統ではRNAレベルでの過剰発現が確認されている。そのうちの1系統を用いた検討では、導入遺伝子は特に、脳、肺、精巣などでの発現が強く、通常の10-20倍程度の過剰発現を認めている。 本トランスジェニックマウスの血圧の動態については予備的検討を始めた段階であるが、1%NaClを投与して3週後の時点で、ヘテロマウスでは対照群に比べ約20mmHgの血圧上昇が認められている。
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