研究課題/領域番号 |
04267209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
影山 龍一郎 京都大学, 医学部・免疫研究施設, 助教授 (80224369)
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研究分担者 |
桝 正幸 京都大学, 医学部・免戎研究施設, 助手 (20243032)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | グルタミン酸受容体 / NMDA型受容体 / メタボトロピック型受容体 / 分子生物学 |
研究概要 |
我々は分子生物学的手法を用いてNMDA型受容体サブユニット及び代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)サブタイプのcDNAを単離しそれらの薬理学的・電気生理学的性質を解析してきた。NMDA受容体は、基本的性質を全て持つNMDAR1サブユニットと4種のNMDAR2サプユニットから成り、両者の組み合わせでヘテロオリゴマーを形成する。後者は、4種の間で薬理学的・電気生理的性質が異なり、脳内分布パターンや神経発生に伴う発現の変化においても違いを示すことから、NMDA受容体の多様性を生み出しているものと考えられる。更に変異体を用いた解析から、全てのNMDA受容体サブユニットの第2膜貫通部位で保存されているアスパラギン残基が、NMDA受容体のカルシウムイオン透過性とマグネシウムイオンやチャネルブロッカーによる阻害に重要な働きを有することを明らかにした。ジーンターゲッティングに関しては遺伝子破壊したES細胞株を樹立し、受精卵への導入によりキメラマウスの作製まで成功した。一方、mGCaRは6種のサブタイプより成り、薬理学的な解析から、共役する細胞内情報伝達系とアゴニスト選択性の異なる3つのグループに分類できることが明らかとなった。即ち、キスカル酸に強く反応し、イノシトールリン酸・カルシウム系に共役するもの、トラニスACPDに強く反応し、CAMP抑制に働くもの、L体のAP4に強く反応し、CAMP抑制系に共役するものに分類される。個々のサブタイプは、同じグループに属するものでも脳内分布が異なっていた。次に各々のサブタイプを発現させた培養細胞系を用いて薬剤のスクリーニングを行ない、mGluR2時異的なアゴニストを見出した。現在この薬剤を用いてmGluR2のシナプス伝達における役割について検討している。
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