研究課題/領域番号 |
04268216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
辻 崇一 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, チームリーダー (90124677)
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研究分担者 |
黒沢 信幸 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (50241253)
中岡 隆志 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (80241256)
濱本 敏郎 理化学研究所, 国際フロンティア研究システム, 研究員 (30189625)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1992年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | ガングリオシド / タンパクリン酸化 / 神経突起伸展作用 / 神経芽腫瘍細胞 / GQ1b / GOTO |
研究概要 |
本研究は複合糖質特にガングリオシドの持つ神経栄養因子様活性を生化学的・生理学的に解析することを試みた。 1.ガングリオシドの持つ神経栄養因子様活性の一つのモデルとして、ヒト由来の神経芽腫瘍細胞GOTOに対するガングリオシドGQ1bの持つ神経突起伸展作用を解析した。その結果、この神経突起伸展作用は、細胞膜を通過しないタンパクリン酸化阻害剤K252bで特異的に阻害されることを明らかにした。また、同阻害剤は、以前報告したガングリオシドGQ1bによる細胞表層リン酸化の活性化作用をも特異的に阻害した。従って、この二つの現象は相互に何等かの関連があるものと考えられる。今後は、GOTO細胞の細胞表層局在型リン酸化系に関与している基質、酵素タンパク質の単離精製を試みることが必要であると考えられる。 2.さらに、ガングリオシド依存性の膜タンパクリン酸化を分子レベルで解析することを目的として、ラットで見られる72KDaのリン酸化に的を絞り、当該タンパク質の可溶化ならびに単離精製法を確立し、遺伝子のクローニングにより一次構造を明らかにすることを目標とした。その結果、電気泳動上単一バンドになるまで精製する法方を確立した。次いで、当該タンパク質の二つのリジルエンドペプチダーゼ断片の部分アミノ酸配列を明らかにし、この情報を基に、ラット脳のcDNAライブラリーから翻訳領域全長を含むと考えられるクローンを得た。今後は次のステップとして、大量発現系を確立すること、あるいはリン酸化部位近傍のペプチド断片を合成すること、などにより当該"基質"を調製し、これを用いて(リン酸化)酵素側の単離精製を開始する。
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