研究課題/領域番号 |
04269109
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 国立予防衛生研究所 |
研究代表者 |
倉田 毅 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 部長 (50012779)
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研究分担者 |
松田 道行 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 主任研究官 (10199812)
岩崎 琢也 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 室長 (90146027)
山西 弘一 大阪大学微生物病研究所, 麻疹部門, 教授 (10029811)
小島 朝人 国立予防衛生研究所, 感染病理部, 室長 (30100077)
佐多 徹太郎 国立予防衛生研究所, エイズ研究センター, 室長 (00162397)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1992年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | HIV感染 / HHV6 / EBV |
研究概要 |
HIVは感染後潜伏感染に移行し、CD4リンパ球が徐々に破壊され、免疫不全を結果するか、何らかの要因により著しい活性化が起こり、日和見感染や腫瘍等の合併症により死に至る。潜伏・特続感染状態から全身リンパ節の系統的・持続的腫脹(PGL)を伴う発症機序を、HIVと標的を同じくするヒトヘルペスウイルス6(HHV6)やB細胞の異常増殖に関与すると考えられるEBV等との関連について、末血と生・剖検臓器について検討し、次の結果を得た。 (1)HIV感染後の末血からリンパ球を分離し、dot blot hybridizationを行ないヘルペス群ウイルスDNAの動きを調べた。ACの1例でEBVゲノムの増加が認められた。またARCの1例でHHV6ゲノムの一過性増加が認められた。(2)HHV6はリンパ節炎に大きく関与しており、壊死巣周辺に広汎にHHV6感染リンパ球やマクロファージが分布することが、免疫組織化学法による抗原検出およびin situ hybridizationによるウイルスゲノム検出により明らかになった。(3)健康者の末血中ではHHV6はマクロファージに潜伏感染していることがPCR法により明らかになった。(4)HIV感染者の生検リンパ節(発症期PGL)で、過形成のリンパ濾胞中央部にはHIV-1抗原が、またその周辺のTリンパ領域やマクロファージには大量のHHV6抗原が検出された。(5)剖検例リンパ節では、発症から死亡までの時間が短かい例ではHHV6が検出されることが多いがHIVはみられなくなる例が多かった。HHV6には、現在AとBの亜型が知られており,Bは突発性発疹の病原体である。今後これら亜型別の関与の問題もHIVとの関連で明らかにしていく必要があろう。
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