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HIV産生骨髄単球性白血病細胞株を用いたHIV感染メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 04269203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関信州大学

研究代表者

北野 喜良  信州大学, 医学部, 助手 (10234262)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードエイズ / HIV感染症 / 細胞分化 / 腫瘍壊死因子 / ビタミンD_3
研究概要

私は慢性的にHIV-1ウイルスを産生する骨髄単球性白血病細胞株(J-_<22>-HL60)を樹立したが、その細胞は各種分化誘導物質を作用させて分化するとともにウイルス産生量が増加することが見出されていた。今回はそのメカニズムを解明する目的で研究を行った。得られた成果は下記のごとくである。
1.各種分化誘導物質あるいは細胞増殖因子のうち、ウイルス産生刺激の多いものとしては腫瘍壊死因子(TNF)、TPA、LPSがあげられた。
2.生理的物質のTNFに注目して実験を進めたが、TNFは量依存性にウイルス産生を増加させ、その作用はTNF抗体で中和された。
3.分化誘導物質であるビタミンD_3もウイルス産生を増加させたが、その増加は細胞培養48時間以後に認められた。これに反し、TNFではウイルス産生刺激は12時間以内に認められた。
4.TNFのウイルス産生刺激作用は現在HIV感染症治療に用いられている薬剤AZTでは抑えられなかった。
5.ビタミンD_3によるウイルス産生刺激作用はTNF抗体で抑制され、実際ビタミンD_3刺激でTNFがJ_<22>-HL60細胞より産生されることにより、ビタミンD_3のウイルス産生作用はTNFを介したものと考えられた。
6.継代培養を繰り返していくと細胞培養上清中のウイルス量はほとんど検出できないレベルに低下したが、同時に培養上清中のTNFレベルの著減していた。しかし、この状態でもTNFを培養系に加えることによりウイルス産生は著明に認められた。
以上、HIVの標的細胞である単球・マクロファージ系細胞においてTNFはウイルス産生の重要な役割を果していると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書

URL: 

公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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