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HIV感染細胞の致死機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 04269206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関山口大学

研究代表者

小林 信之  山口大学, 医学部, 助教授 (30150329)

研究期間 (年度) 1992
研究課題ステータス 完了 (1992年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードHIV / AIDS / 細胞死 / Apoptosis
研究概要

本年度はまずTNFによるHIV感染細胞の致死機構が所謂アポトーシスであることを電子顕微鏡による形態変化の観察、ならびにヌクレオソームリンカーサイズでのDNA切断の検出と言う2点から明かにした。さらにアポトーシス関連遺伝子Fasの発現がHIV感染細胞で有意に上昇していることをFas遺伝子cDNAを用いたノーザンブロッテング法及び細胞膜上のFas坑原をフローサイトメトリイーにより検出する事により明かにした。そこでHIV感染そのものがFas遺伝子の誘導を行なうかいなかを検討したところ、ヒトT細胞MOLT-4においてHIV感染ごFas遺伝子の誘導が細胞死に先だって起こることが明かとなった。一方HIV感染者の末梢血細胞の細胞表面をフローサイトメトリイーで調ベたところ、健常人ではほとんど検出されないFas坑原が12例中4例で有意に検出された。これらの結果はHIV感染者でのCD4陽性細胞の減少がFas坑原を介したアポトーシスに拠っていることを強く示唆するものであると思われる。次の実験計画としてHIV感染によるFas遺伝子によるFas遺伝子誘導機構を明かにすることを目的として、現在Fas遺伝子プロモーター領域のクローンニングを行なっている。またHIV遺伝子中にFas遺伝子誘導に関与するものが存在するかを明かにしていく計画である。さらにTNF受容体とFas坑原の関連を詳細に検討して行く予定である。アポトーシスという細胞死は従来ネクローシスに対比させて考えられてきたものであり、ウイルス感染に拠る細胞死は典型的なネクローシスに分類されてきている。我々の結果はしかしながらウイルス感染に拠る細胞死が生理的な意義を持つアポトーシスに分類される可能性を強く示しており、今後HIV以外のウイルス感染細胞死の機構に関しても詳細に検討をしていきたいと考えている。

報告書

(1件)
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小林 信之: "腫瘍壊死因子とエイズ" 薬学雑誌. 113. 1-18 (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 小林 信之,中西 義信: "HIV感染と細胞死" 実験医学増刊別. 11. (1993)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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