研究課題/領域番号 |
04269209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
奥田 研爾 横浜市立大学, 医学部, 教授 (40124862)
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研究分担者 |
浜島 健治 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00114611)
福島 淳 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00181256)
川本 進 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80125921)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | vaccine / ペプチド / HIV / V3ペプチド |
研究概要 |
今までHIVに対する中和抗体を産生すると報告されているいくつかのペプチドを、KLHをCarrierとして結合し、Freund complete adjuvantまたは、アラムをアジュバントとして用いてマウスやウサギに免疫した。するとそれぞれのペプチドに対する高い抗体が出現し、その産生される抗体はいくつかの種類のHIVに対して中和能をもつことが分った。更に、マウスに複数回免疫すると、HIV特異的細胞性免疫能も出現させることが分った。今までHIVではタイプ特異的が強く、複数のstrainに効果的なワクチンを作成することが困難であると報告されていたが、この研究で、V3グループのペプチド、キラーT細胞のペプチド、定常部位ペプチド等を混合、免疫し、それぞれのペプチドの相乗効果により複数のHIVに対してウイルス増殖阻止効果がin vitroで確認できた。 一方我々は、KLHを使用してペプチド抗原のヒトへのワクチン応用を考える場合には、不適当であるとの考えのもとのに、Branchedlysine oligomer(BLO)法を開発した。この方法はまずポリリジンの骨格を合成し、次にこれと単鎖の長いペプチドとをシステインを介して正確に結合させる方法である。この方法では、Tamらの開発したMAP法では長いペプチドを正確に作成できなかった点、及び、アミノ酸配列が正確でなかった点等を改良した。更に、リジンを多く分枝させれば、極めて、分子量の大きいペプチド複合体が作成され、抗原性を高め得ることが判明した。この方法を使用して作成されたエイズワクチンに対する抗体は、今までのKLH結合法を使用して作成した抗体に比し、極めて高い抗HIV作用を持つことが分った。尚、今回予定していたタイでの臨床実験については、前臨床試験、及びI相の試験を国内で終了してから考えることとした。
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