研究課題/領域番号 |
04270209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上村 匡 京都大学, 理学部, 助手 (80213396)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | パターン形成 / 蛋白質脱リン酸化酵素 / 細胞接着分子 / カドヘリン / カテニン / ショウジョウバエ |
研究概要 |
第一部:蛋白質脱リン酸化酵素2Aの調節はパターン形成に必須である ショスジョユバエの成虫原基のパターン形成に必須となる、遺伝子twinsをクローン化し構造を決定したところ、その産物がセリン/スレオニン蛋白質脱リン酸化酵素2A(Protein Phosphatase 2A,PP2A)の調節サブユニットであることを明らかにした。遺伝学的手法による、多細胞生物でのPP2Aの生理機能の検討は、本研究が初めてであり、しかも機能上の新しい側面を明らかにした。即ちPP2A活性のコントロールは、パターン形成に欠かせない.また同じ調節サブユニットが、末梢神経の細胞運命の決定にも重要な機能を果たすことを示した。 第二部:ショウジョウバエのカテニンの同定とカドヘリン相同分子の探索 脊椎動物の細胞間接着分子カドヘリンは、カテニンと名付けられた一群の蛋白質との結合により、その接着機能を発揮できる。我々はショウジョウバエのカテニン(D-αカテニン)遺伝子をクローン化した。これは無脊椎動物にも、カドヘリン接着装置が存在することを強く示唆する初めてのデータである。 大腸菌で発現させた融合蛋白質を抗原として、D-αカテニンを認識するポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体を調製した。胚あるいはショウジョウバエ培養細胞の抽出液を用い、免疫沈降法によりD-αカテニンと結合する蛋白質を分離した。その中にはβカテニン相同分子であるarnadillo産物の他に、分子量150kDの糖蛋白質(p150)が含まれていた。このp150がショウジョウバエのカドヘリンホモログだと予想した。
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