研究課題/領域番号 |
04272212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
松尾 雅文 神戸大学, 医学部, 教授 (10157266)
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研究分担者 |
西尾 久英 神戸大学, 医学部, 助手 (80189258)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | RNA / スプライシング / ジストロフィン |
研究概要 |
研究者らはメッセンジャーRNA前駆体の2次構造がスプライシング部位を制御していることを示唆する結果を、ジストロフィン遺伝子異常例の1種であるジストロフィン神戸のメっセンジャーRNA前駆体の2次構造を解析することにより世界で初めて得た。この成果は、スプライシング部位はスプライス部位周辺の塩基配列が決定するとの従来の分子生物学的概念を大きく揺がすもので、世界の研究者の注目を集めた。しかし、この知見を支持する自然変異例の報告はその後見られなかった。 今回、私達はメッセンジャーRNA前駆体の2次構造がスプライシング部位を制御していることを示唆する2番目の自然変異例であるジストロフィン八雲を見いだした。ジストロフィン八雲はジストロフィンのエクソン内に挿入変異を有するも、そのスプライシング部位認識に関与する塩基配列には異常を有していなかった。ところがメッセンジャーRNAを解析すると、従来の1次構造がスプライス部位を決定するとの説に反して、スプライシング時にエクソンがスキッピングする異常を伴っていた。これは、1次構造以外の因子がメッセンジャーRNA前駆体のスプライシング部位を制御していることを示唆する結果であった。この成果は、メッセンジャーRNA前駆体のスプライシング部位制御機構に関する体たな視点を加えるもので、世界をリードする研究として多くの分子生物学者から注目されている。
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