研究課題/領域番号 |
04273210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐伯 和彦 大阪大学, 理学部, 助手 (40201511)
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研究期間 (年度) |
1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1992年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | シアノバクテリア / プロトクロロフィリド / クロロフィルに合成 / 相同細換 |
研究概要 |
ラン藻のクロロフィル生成系の一過程であるプロトクロロフィリド(Pchide)還元反応の解析を目的として、光非依存性Pclide還元系遺伝子frxCの周辺に存在するfrxC以外の光非依存性Pchlide還元系遺伝子の同定を行った。frxC遺伝子を含む1.5kbのEcoRI-HindIII断片の下流1960bpの塩基配列を決定した結果、467アミノ酸から成る分子量52,795の蛋白質をコードするオープンリーディングフレーム(ORF467)が見いだされた。ORF467と類似性を示す遺伝子は、ゼニゴケ、マツおよびChlamydomnas reinhardtiiの葉緑体DNA、さらにラン藻Synechocystis PCC6803に見つかっており、ORF467産物とアミノ酸配列レベルで、各々72、69、62と81%という高い相同性せ示した。C.reinhardtiiのchlNを除き、これらのORF467相同遺伝子はいずれもfrxCのすぐ下流に存在するが、P.boryanumでは2つの遺伝子の間にORF133が存在していた。ORF467産物の機能を調べるため、その欠損株を単離した、frxC欠損株と同様、暗所ではChl合成がPchlideの段階で停止する形質せ示した。従って、ORF467も光非依存性Pchlide還元系に関与する蛋白質をコードすることが示された。ORF467とその相同蛋白質のアミノ酸配列は、低いレベルながらニトゲナーゼのMoFe-蛋白質のα-及びβ-サブユニットと15-19%程度の類似性を示す。FrxC蛋白質がニトロゲナーゼのFe-蛋白質と35%前後の類似性を示することと考え合せること光非依存性Pchlide環元系は、ニトロゲナーゼ複合体と類似した複合体として機能している可能性が考えられる。更に、ORF467の下流1885bpの塩基配列を決定した結果、frxC-ORF133-ORF467とは逆の方向に酵母のビス(5'-アデノシル)四リン酸ホスホリラーゼIと約20%の類似性を示す蛋白質をコードするORFが認められた。
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