研究課題/領域番号 |
04301003
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
印度哲学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
森 祖道 愛知学院大学, 文学部, 教授 (00077893)
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研究分担者 |
島 岩 金沢大学, 文学部, 助教授 (40115580)
奥平 龍二 東京外国語大学, 外国語学部, 教授 (30143621)
山崎 元一 国学院大学, 文学部, 教授 (80052140)
杉本 卓洲 金沢大学, 文学部, 教授 (80089218)
前田 恵學 (前田 惠學) 愛知学院大学, 文学部, 教授 (10064784)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1993年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1992年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | スリランカ / タイ / ビルマ / カンボジャ / ヴェトナム / オーストラリア / 南方上座仏教 / 仏舎利信仰 / 戒律の伝持と浄化 / ビルマ上座仏教 / 西双版納 / 仏舎利奉祠 / 世界平和パコダ |
研究概要 |
本研究の対象地域は、(I)東南アジア、(II)南アジア、(III)日本、(IV)オーストラリアという広大な四地域に及び、その各々に、目下印刷中の「研究成果報告書」に収めた分だけでも、2〜5篇づつの論文を配することができた。本総合研究には、仏教学者を中心に文化人類学・歴史学・言語文学・宗教学と多方面の専門家が参加したので、その成果は現代仏教の研究を主としたダイナミックで多様多彩なものとなった。 (I)では上座仏教圏内部の問題が中心であるが、ヴェトナムにおける南北両伝の仏教の合流の研究や、長い戦乱の結果、衰退し切ったカンボジャ仏教に関与する隣国タイの仏教の現状分析などが先端的成果と言えよう。 (II)においては、ユネスコによるスリランカの文化三角地帯の発掘保存整備計画の詳報やネパールの上座仏教の現状の研究は重要である。またインドとスリランカの間の上座部の歴史的交流の問題も論及された。 (III)については、南方上座仏教の日本への展開の一事象として、彼らより受領した多くの仏舎利の国内での奉祀の実態を調査した。そしてその二つの大きな傾向である日本山妙法寺系の奉祀とビルマ戦友会系の奉祀の詳しい検証をした。ここでは日本の大乗仏教と南方上座部の交流と融合、磨擦が問題となる。 (IV)はアジアに隣接するキリスト教白人国家たるオーストラリアにおける上座仏教の近年の進出についての新しい成果で、ここではキリスト教と上座仏教の間の磨擦と融合の問題に興味が生じる。 最後に、今後の課題は、南北アメリカ・ヨーロッパ地域そしてイスラム教圏(例えばバングラディシュ・インドネシアなど)への上座部の展開の調査であるが、これはいづれも独立した一大研究テーマであって、実証的な個々の事例研究を基礎とし、文明史的な展望をもったマクロな検討が必要であろう。
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