研究課題/領域番号 |
04301013
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷川 公一 東北大学, 文学部, 教授 (00164814)
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研究分担者 |
飯島 伸子 東京都立大学, 人文学部, 教授 (20010019)
船橋 晴俊 (舩橋 晴俊) 法政大学, 社会学部, 教授 (30130751)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 巨大地域開発 / 原子力政策 / エネルギー政策 / むつ小川原開発 / 核燃料サイクル計画 / 社会紛争 / 環境社会学 / 環境運動 / 原子力問題 / 放射性廃棄物 / 内発的発展 / 大規模開発問題 / 社会的合意形成 / 比較社会学 / 核燃料サイクル施設 / 主体連関 / 草の根保守支配 / 巨大開発 / 生活史 / 権力構造 |
研究概要 |
予備的調査や九州・北海道・宮城県での原子力発電所の立地点での調査をふまえ、その対比のなかで、エネルギー政策と原子力施設をめぐる社会紛争のなかでも、当初の工業開発計画が進展せぬまま放射性廃棄物が全国から集中することになり、地方開発用地の大半が未利用のまま長期間にわたって放置され、約2200億円の累積債務をむつ小川原開発株式会社が抱えることになった青森県六ヶ所村とその周辺地域を主要な対象地とした。同地域は、戦後日本の地域開発政策、エネルギー政策、原子力政策の諸矛盾の最大の集約点といえる。国・県・村レベルの行政、事業者、各政党関係者、村議、教育関係者、農協、農業者代表、一般住民、反対運動の参加者およびリーダー、弁護士、新聞記者など主要な関係者に聴取調査を行い、資料収集につとめ事例調査を行った。こうしてむつ小川原開発計画の具体化の時点から、同計画が核燃料サイクル施設計画を中心とする内容に変遷していくプロセス、および施設の建設と運転開始にともなう地域変容の過程をフォローした。青森県および六ヶ所村が危険施設の受け入れに追い込まれていく社会学的諸要因を分析し、多元的な情報収集努力の不足、国家依存的で他律的でパタ-ナリスティックな意思決定過程などの諸特質を抽出した。またその歴史的背景として、明治以前および開発計画の具体化以前の六ヶ所村の状況をおもに文献資料にもとづいて調査した。さらにアメリカ・ドイツ・スウェーデン・イギリスの近年のエネルギー政策、原子力政策の変遷との対比のなかで、日本のエネルギー政策、原子力政策の硬直性の要因を、科学技術庁など関係組織の自己維持性の強さ、政策決定過程の閉鎖性に求めた。
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