研究分担者 |
細川 藤次 神戸大学, 理学部, 教授 (60030756)
斎藤 耕二 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70014686)
清原 岑夫 (清原 今夫) 金沢大学, 教養部, 教授 (70019818)
木下 冨雄 摂南大学, 経営情報学部, 教授 (10026742)
加賀 秀夫 お茶の水女子大学, 文教育学部, 教授 (00015968)
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研究概要 |
1.資料の収集による実態調査:特別科学教育関係の新聞・雑誌記事,書籍,研究報告,実施当時の生資料の一部等を入手,整理した。その結果,特別科学教育は,東京高師,広島高師,金沢高師,東京女高師が昭和20年1月から,京都帝大が同年4月から実施した理数系英才実験教育であったこと,対象は国民学校4,5,6年及び中学校1,2,3年生でおよそ700名弱(女子も含まれる)が教育を受けたこと(正確な人数は現在のところ不明),昭和22年3月で打切りになったこと等,その実態をかなり明確にすることが出来た。当時の選抜方法は,筆記試験,面接試験,知能検査,教師による推薦,家系調査等,各実施校が独自に工夫した。実施前の予備研究や上記の実施校以外に独自の英才教育実施の動きもあったようである。 2.聴き取り調査:当時の教育担当者1名と数名の経験者から面接聴き取りがなされた(広島,金沢両高師)。 3.特別科学教育の内容:東京,広島,金沢各高師及び神戸一中における教育内容の概要が明らかになった。観察・実験に基づく推論(自由研究等),数学における定理の導出など自らの頭で考える教育がなされた。 4.アンケート調査の延期:特別科学教育経験者の名薄作り行ったが,国民学校児童(当時)について引き続き調査が必要である(とくに広島高師及び京都大学関係)。特別科学教育経験者へのアンケート調査は,個人の秘密に係るものであること等を鑑み,慎重に期すこととした。調査票の練り直しをして,平成6年度一般研究(A)「共通第1次学力試験高得点層の分析を通してみた人材の評価と育成条件」(研究代表者・坂元 昴大学入試センター副所長:本研究代表者は研究分担者の一人)の歴史班研究課題として行う予定。
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