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変動相場制における基軸通貨ドルに対するマルク・円の侵食について

研究課題

研究課題/領域番号 04301080
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関熊本学園大学 (1993)
九州大学 (1992)

研究代表者

深町 郁彌  熊本学園大学, 経済学部, 教授 (20037104)

研究分担者 井上 伊知郎  久留米大学, 商学部, 教授 (80151603)
大矢 繁夫  西南学院大学, 商学部, 教授 (40125513)
平岡 賢司  熊本商科大学, 商学部, 教授 (20128820)
片岡 尹  大阪市立大学, 商学部, 教授 (20047393)
島崎 久彌  神奈川大学, 経済学部, 教授 (10170929)
川波 洋一  九州大学, 経済学部, 助教授 (80150390)
研究期間 (年度) 1992 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1992年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
キーワード基軸通貨 / 為替媒介通貨 / 契約通貨 / 介入通貨 / 欧州通貨制度 / 国際金融協調 / クロス取引 / ECU / 準備通貨 / プラザ合意 / ハーブル合意 / 協調市場介入
研究概要

1992年4月のBISと中央銀行による外国為替市場の調査と、井上のヒヤリング調査にもとづいてD.マルクが1980年代後半為替媒介通貨(vehicle currency)機能でドルと交替していることが明らかにされた。EMSの外国為替制度であるERMをベースに直物取引ではオランダギルダー、スウェーデンクローナなどに対してD.マルクはドルより著しく大きなシェアを示している。金融取引の性格をもった先物、フューチャーではまだD.マルクよりドルに対する取引高が大きい。そしてEMS内で為替媒介通貨であるD.マルクに対してはEMS外のドル、円との為替取引が大きくなってきている。深町、島崎、片岡、大矢、井上、前田が研究業績を発表している。
1970年代の変動相場制のもとでは、D.マルクをはじめとしてEC各国の通貨は、自国通貨を契約通貨(invoicing currency)に用いることによって、ドルから他の通貨に移り、多様化していった。契約通貨の多様化をドルの第1「衰退」とよぶとすれば、80年代後半の為替媒介通貨におけるドルからD.マルクへの交替は第2の「侵食」ということができる。
そこで、ドルの為替媒介通貨機能の後退と関連してこの機能が銀行間為替市場における決済通貨、また外国為替市場における介入通貨(intervention currency)とどう関連するか検討された。深町、島崎、井上の業績で論じられている。さらにこの研究では1920年代と今日の基軸通貨の詳細な検討を平岡が行い、管理通貨と国内信用システムの変貌を坂本、川波、数阪、片桐が分析した。ECの通貨統合で島崎、またアジアにおける円の位置づけと国際金融にかんして井上、蔡がすでに詳細な分析を行っている。三極通貨体制の具体的検討、D.マルクに著しく遅れている円の国際通貨化の分析が続けて行われる予定である。

報告書

(2件)
  • 1993 実績報告書
  • 1992 実績報告書
  • 研究成果

    (13件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (13件)

  • [文献書誌] 島崎久彌: "コメコンの崩壊とCIS、東欧の通貨交換性" 商経論叢. 28. 29-105 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 平岡賢司: "経常収支の黒字累積と長期資本収支" 海外事情研究. 20. 1-26 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 大矢繁夫: "為替清算システム・『マルク決済圏』とドイツの銀行" 経済学. 55. 67-80 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 川波洋一: "EC通貨統合と統合ドイツ-国民経済と貨幣制度" 統合ドイツの経済的諸問題. 91-112 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 井上伊知郎: "為替媒介通貨としてのドイツ・マルク(上)(下)" 産業経済研究. 33. 19-55 (1992)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 深町郁彌(編): "ドル本位制の研究" 日本経済評論社, 519 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 深町 郁彌: "G7の協調による「ドル本位制」" 『経済学研究』(九州大学). 57の56. 207-225 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 深町 郁彌: "基軸通貨ドルの侵食-為替媒介通貨を中心に-" 『経済学研究』. 58の2. 15-34 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 井上 伊知郎: "為替媒介通貨としてのドイツ・マルク(上)" 『産業経済研究』(久留米大学). 33の1. 19-55 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 井上 伊知郎: "為替媒介通貨としてのドイツ・マルク(下)" 『産業経済研究』. 33の2. 1-52 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 井上 伊知郎: "為替媒介通貨ドイツ・マルク成立の背景について" 『産業経済研究』. 33の3. 383-425 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 前田 淳: "信用収縮期のドル体制について" 『商経論集』(北九州大学). 28の1・2. 17-34 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書
  • [文献書誌] 深町 郁彌(編): "ドル本位制の研究" 日本経済評論社, 534 (1992)

    • 関連する報告書
      1992 実績報告書

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公開日: 1992-04-01   更新日: 2016-04-21  

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