研究課題/領域番号 |
04301088
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | (財)東京都精神医学総合研究所 |
研究代表者 |
宮本 真巳 (財)東京都精神医学総合研究所, 医療看護研究部門, 研究員 (30209952)
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研究分担者 |
伊藤 ひろ子 (財)東京都精神医学総合研究所, 医療看護研究部門, 研究員
小宮 敬子 (財)東京都精神医学総合研究所, 医療看護研究部門, 研究員
武井 麻子 日本赤十字看護大学, 看護学部, 教授 (70216836)
広瀬 寛子 (財)東京都精神医学総合研究所, 医療看護研究部門, 研究員 (30238406)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1992年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 事例検討会 / リーダーシップ / 看護教育 / 集団力動 / 対人関係技法 / 問題解決技法 / グループワーク / 体験学習 / グループ・プロセス |
研究概要 |
今年度は以下の研究活動を行った。 【.encircled1.】前年度に引き続き、看護事例検討を課題としたグループワーク、並びに課題のないグループワークを実施し、その録音・録画データの分析を行って関連学会及び学会誌に報告した。 【.encircled2.】看護大学・大学院の学生を対象としてグループワークを取り入れた講義及び院内研修に関与し、その経過について参与観察を行った。 【.encircled3.】看護系大学・専門学校の教員874名を対象として、看護教育へのグループワークの導入の実態と問題点について調査を行い、分析を行って関連学会に報告を準備中である。 【.encircled4.】英国におけるグループワークを用いた対人関係技法の教育・訓練に関する文献の翻訳を行った。上記の活動を通じて、以下のことが明らかにできた。 (1)看護事例検討会における、参加者の事例提供者に対する態度は、肯定的か否定的かを縦軸に、動的か静的かを横軸にとると、【.encircled1.】支持型、【.encircled2.】査定型、【.encircled3.】直面化型、【.encircled4.】統合型の4種類に分類できる。また、事例検討会のリーダーシップは、直面化型と統合型の連携によるところが大きい。また課題のないグループワークにおいては、特定の参加者の甘え欲求に基づく退行が集団力動に重要な影響を及ぼす。 (2)看護教員の多くが、グループワークの看護教育への導入の有効性は認めるものの、人材不足や研修機会の不十分さ、方法論の未確立、等多くの問題点を感じている。また、グループワークが看護教育カリキュラムの上で明確に位置づけられていないため学校ごとに内容にばらつきがある。 (3)看護職員の院内研修においては、患者、家族、スタッフとの対応をめぐる問題点の明確化の指針が求められており、対人関係訓練と問題解決技法の習得を組み合わせることによって、このニーズに答え得ることが示唆された。 (4)翻訳を行った文献は、わが国における看護領域に相応した対人関係訓練の方法論的な不備を補うものと言える。
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