研究課題/領域番号 |
04302017
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体物性
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 名誉教授 (80028076)
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研究分担者 |
金道 浩一 大阪大学, 極限物質研究セ, 助教授 (20205058)
木戸 義勇 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10013541)
藤井 博信 広島大学, 総合科学部, 教授 (30034573)
三浦 登 東京大学, 物性研究所, 教授 (70010949)
都 福仁 大阪大学, 理学部, 教授 (10000837)
山岸 昭雄 大阪大学, 極限物質研究センター, 助教授 (10006273)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
1993年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1992年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | パルス超強磁場 / 電磁濃縮法 / ハイブリッドマグネット / ヘビーフェルミオン / 高濃度近藤物質 / 高温超伝導体 / 強磁場磁性 / 強磁場ESR / ハルデン物質 / 高濃度近藤効果 / 超伝導物質 |
研究概要 |
最終年度(平成5年度)は初年度(平成4年度)に引き続き東北大金研、東大物性研、阪大極限センターの各強磁場施設の整備が順調に進みそれぞれの特徴を生かした測定が行われた。例えば阪大強磁場のセカンドパルスマグネットを用いた高感度磁化測定はヘリウム温度までの測定が可能となり、新しい量子効果の発見が期待されている。既存の装置による測定は以下の通りである。 希土類及びアクチノイド化合物ではU_xLa_<1-x>Ru_2Si_2,UPd_2Al_3,UT_2X,Ce_xLa_<1-x>P,CePd_2Al_3,RENiSn,RERu_2Si_2等数多くの物質を中心に物性測定が行われ、UPd_2Al_3では重フェルミオン状態が壊される磁場でキャリア数の変化によるシャープな転移が観測された、またCe_xLa_<1-x>PではCe濃度を変化させて測定を行い、低濃度領域で明確な強磁場ドハースファンアルフェン振動を初めて観測した。この振動をフーリエ変換することによりフェルミ面の断面績がCePの半分くらいになっていることがわかった。またESRにより低濃度領域ではΓ _7が基底状態となっていること、CePではΓ _7にΓ _8が混在することが明らかになった。 高温超伝導関連物質ではRE_2CuO_4の測定が集中的に行われ、Sm_2CuO_4では容易軸のc軸に磁場をかけたときに40テスラ付近でスピンフロップ的な磁化のとびが観測された。Gd_2CuO_4のESRではCuスピンのキャンティングに引きずられてGdスピンも傾き、反強磁性共鳴の容易軸が[100]方向から2度ずれて観測された。La_2CuO_4では酸素を過剰にドープする事により超伝導相が現れるが、そのときのCuの電子状態に注目して強磁場ESRが行われた。ストイキオメトリックな試料では通常の電子状態を示す信号が観測されるが、少しでも酸素がドープされると信号が観測されなくなるという結果が得られた。 本年度の研究報告会でも各班員による研究成果の発表とともに強磁場研究の議論が行われた。外国に対して、先進的な立場を維持するためにより効率的な投資と研究体制が必要である。
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