研究課題/領域番号 |
04304030
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
薬理学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
日高 弘義 名古屋大学, 医学部, 教授 (80100171)
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研究分担者 |
齋藤 秀哉 (斎藤 秀哉) 北海道大学, 医学部, 教授 (20000929)
戸田 昇 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50025590)
大塚 正徳 東京医科歯科大学, 医学部, 名誉教授 (60013801)
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079734)
遠藤 實 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (50009990)
高柳 一成 東邦大学, 薬学部, 教授 (70012599)
加藤 隆一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (40112685)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 創薬基礎科学 / 細胞内情報伝達 / 機能性蛋白質 / 機能探索子 / 細胞内情報伝達系 / 創薬 |
研究概要 |
本研究の目的は、細胞内に存在する情報系に対する特異的阻害剤などの機能探索分子をデザイン・創製し、さらにこれらの探索子を用いて情報系が担う生理的役割を検索することであった。三年間にわたる研究の結果として、細胞情報伝達の果たす役割が薬理学的手段を用いて一層深く理解され、また利用できる機能探索子もその数を増すこととなった。例えば、カルモデュリン阻害剤の誘導体が未知のカルシウム結合蛋白質の精製・同定に極めて有用なことが判明した。また、新しく合成されたカルモデュリンキナーゼIIの特異的阻害剤の創製がこの燐酸化酵素の機能解析に大きく貢献する一方で、これまでに知られなかったカルモデュリンキナーゼが、精製された。タキキニン、GABAやセロトニンなどの神経伝達物質が神経細胞において情報を伝達する機構や、受容体について新知見を得たのも、これらのリガンド-受容体関連の特異的な探索子の存在によるところが大きい。循環器系では、最近注目されるNOの生理学的役割が薬理学、生化学、組織化学的に検討され、神経が脳血管に与える情報をNOが伝達していることが示唆された。また新たな作用器序を有する強心薬の開発も見られた。一方、分子生物学的手法を用いた研究としては、Ca放出チャンネルの一次構造の決定などがあげられる。上にあげた実験成果の集積から、創薬科学は細胞情報系の研究において不可欠であるばかりか、その統合的研究の進捗によって、創製された機能探索子が臨床面での治療の道を開く可能性を持つことまでもが立証された。
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