研究課題/領域番号 |
04305011
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 淡 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (90000306)
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研究分担者 |
本中 真 文化庁, 文化財保護部記念物課, 主任文化財調査官 (30113434)
井上 進 三重大学, 人文学部, 助教授 (40168448)
白幡 洋三郎 国際日本文化研究センター, 教授 (10135543)
曽布川 寛 (曾布川 寛) 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (90027558)
荒井 健 京都大学, 名誉教授 (40027545)
中村 一 京都大学, 農学部, 教授 (20026397)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | 哲匠録 / 中国庭園 / 造園史料 / 造園手法 / 日本庭園 / 中華趣味 / 中国技術史 / 造園資料 |
研究概要 |
1. 中國造園史研究は従来そのほとんどが明・清時代の実物遺構に重点を置き、唐・宋以前の古代庭園に関しては中國内外を問わず、その研究は大きく立ち後れていた。研究代表者田中はこの状況に鑑み、昭和63年、日本造園学会誌上に、従来の中國造園史研究の概要と今後の課題を呈示するとともに必要最低限の文献目録を作成し、発表した。本研究においてはまず上の目録の不備を補い、研究者に便たらしめるべく収録著書・論文に編号を付け、著者索引をも付した『中國造園史文献目録』を『東洋学文献センター叢刊』第6冊として公刊、これを本研究報告書・其一とした。 2. 一方、古代・中世の造園文献については民國年間に梁啓雄が編んだ『哲匠録』疊山篇がほとんど唯一の史料集成として特記されるが、本史料は営造関係の記述を主体とし、造園・攻守具・仏具に関しては詳細な検討を欠くこと、また歴代の庭園・造園家について厖大な史料が存在するにも拘わらず収録された分量はきわめて貧弱で、原典との校勘においても不備が少なくない、等の問題点を有していた。そこで本研究では前掲『哲匠録』疊山篇の引用史料を原典と対照させた上で、関連資料および同書に未採録の人物を大量に増補、これを王朝、人名別に整理して固有名詞・句読点等の表記を施した史料を作成した。これが本研究報告書・其二『哲匠録 疊山篇(漢-唐)中國造園家史料集成一補遺』である。 3. 上記作業に並行して田中は京大人文科学研究所において史料会読を行うほか、研究分担者、ゲストスピーカーによる研究発表を行い、その成果の一部は学術誌上に発表された。以上の成果として中國造園史において空白部分であった唐代以前の様相、思想的背景及び様式・技法が大いに究明された。本研究の成果は前掲『哲匠録』の遺漏を補うのみならず、文学・絵画・思想等を視野に加えた広範な中國造園史研究の基礎をなすべきものである。
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