研究分担者 |
松下 貢 中央大学, 理工学部, 教授 (20091746)
吉川 研一 名古屋大学, 教養部, 教授 (80110823)
高木 隆司 東京農工大学, 工学部, 教授 (80015065)
北原 和夫 東京工業大学, 理学部, 教授 (20107692)
川崎 恭治 九州大学, 理学部, 教授 (40037164)
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研究概要 |
本総合研究(B)は、パターク形成に関する組織的な研究を目指した重点領域の申請を行なうための事前調査、企画準備、組織構成のために計画されたものである。研究調査は次のような諸点を中心とした。(1)複合系や散逸系に見られるパターンの非線形発展,(2)時間に依存したギンヅブルグ-ランダウ方程式に呈するパターンと動力学,(3)欠陥、界面などの局在化したパターンの分岐現象とその記逆,(4)欠陥の発生とその乱流化(欠陥乱流)の特徴と発生メカニズムの討議,(5)複合系に発生する非線形波の分岐と乱流への転移,(6)化学反応系にみられる巨視パターンのダイナミックス,(7)振幅方程式、位相力学方程式が我々に与える情報と将来展望について、また、動向調査として(a)巨視方程式の研究に関する新しい動向について,(b)パターク形成における日本での新しい実験的研究の調査,(c)コンピューターによる理論解析の可視化の動向,(d)物性物理から他分野、特に物理化学的現象でのパタークの研究動向,(e)今後期待されるあるいは計画すべき重要なパタークの研究の調査,(f)静的、動的情報の縮約の将来動向について、が計画された。 その結果は、研究計画、企画と申請領域の研究現状の調査分析は計3回の企画会議と研究会議で討論され、諸外国及び国内研究の進展状況から、重点的に研究することによって、(1)パターク形成を記述する方法論が確立される可能性があること、(2)非平衡パターンの機構や記述が理解されるとその他の分野への波及効果が大きいこと、(3)拡散・反応パターンや電気流体力学的パターンの物理機構の研究レベル及びその画像計測手段が国際的にトップレベルにあること、などが認識された。以上、最終的に重点領域申請書が作成され、現在、申請されている。
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