研究課題/領域番号 |
04401007
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
宮野 勝 中央大学, 文学部, 教授 (30166186)
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研究分担者 |
白倉 幸男 大阪大学, 人間科学部, 助教授 (20135643)
石川 晃弘 中央大学, 文学部, 教授 (80055178)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
1994年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1992年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 公正 / 数理モデル / 国際比較 / 計量分析 / 社会的公正観 / 社会的公正 / 機械的平等 / 平等原理 / イクイティ原理 / 必要原理 |
研究概要 |
本年度は、1)数理モデルによる理論的な検討、2)国際比較計量分析による実証的検討、3)得られた知見を具体的な社会問題へ応用する道、の3点を考察した。 1)理論的な数理モデルとしては、第一に、新しい公正概念の確立のために、効用の個人間比較可能性の導入・効用の個人間非独立性の導入など、いくつかの仮定の変更の必要性を提案した。第二に、非線形性をモデルに導入する必要性を提起した。殊に、ニューラル・ネットワーク・モデルを導入し、その社会意識論への適用方法を工夫していくことが、最良の方法の一つではないかと結論した。 2)実証的な国際比較計量分析としては、日本と米・英・独・蘭とを比較し、また、東欧諸国と比較した。この結果、社会的公正観に関しては、全体的には日本はきわめて特殊な国ではない点が明らかになった。大きくみれば、日本は西側諸国と公正観を共有する。しかし、個別にみれば様々な相違があり、また、国々の間で誤解をうむのはそのような個々の相違であるため、この解明も重要である。より具体的に、大きな異同と同時に個々の相違点も検討した。特に、西欧の国々も含めて考察する場合、日米で差があるときに日本が特殊なこともあるが、米国が特殊な場合も少なくないことを指摘した。 3)応用研究として、日本国内の資源配分問題、国際経済摩擦、などへの応用可能性を検討した。第一に、国内問題では、分配公正と手続公正の両面への配慮がますます必要になっている点を認識することを提案した。第二に、国際交渉などの際に、公正概念の異同を明確に認知しておくことの有効性を論じた。
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