配分額 *注記 |
31,400千円 (直接経費: 31,400千円)
1994年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1993年度: 20,500千円 (直接経費: 20,500千円)
1992年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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研究概要 |
疲労損傷進行に伴う荷重低下を避けること,一定繰返回数毎の剛性低下率測定やレプリカ採取を確実に行うことなどを目的として,疲労試験機をパーソナルコンピュータから制御するプログラムの開発を行った.疲労試験片のタブ部での破損を防ぐために有限要素法を用いた応力解析により,タブのテ-パ部にウレタンを挿入した試験片の設計を行い,信頼性の高い疲労試験結果を得ることができた.引張繰返荷重を受ける±45度試験片についてはエポキシ母材がPEEK母材より剛性低下率が大きく,破断繰返数はかなり小さいことがわかった.[±45]_<4s>エポキシ母材の場合自由縁のクラック発生密度とAEカウント数については繰返数100回を越えたところで急激に増加する.擬似等方性板が引張繰返荷重を受ける場合については引張荷重方向が変化することによって,また母材の違いによって破損モードが大きく変化することがわかった.圧縮繰返荷重を受ける試験片の場合,積層構成の違いによる破断応力の差はあまり大きくない.繰返数に対する剛性低下率については破断繰返数の30%から低下し,破断直前において60%程度に低下することが明らかになった.エポキシ母材とPEEK母材の破損モードはかなり違っており,エポキシ母材の脆性とPEEK母材の延性の特徴が観察された. 複合材料積層板についての理論的な研究については,一般化準3次元古典積層理論によるモード別ひずみエネルギー解放率の計算方法を開発した.この方法は有限要素法による計算結果と比較して有用性を確認しているので,疲労試験による破損進展機構を解明する有力な手段となっている.
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