研究課題/領域番号 |
04402029
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 直 東北大学, 工学部, 助教授 (00187402)
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研究分担者 |
森田 瑞穂 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (50157905)
大見 忠弘 東北大学, 工学部, 教授 (20016463)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
1993年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1992年度: 11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
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キーワード | 機能デバイス / ニューロンMOSトランジスタ / ソフト・ハードウェア / 多値情報処理 / 多値メモリ / データマッチング / 連想メモリ / CMOS LSI / 論理LSI / ソフトハードウェアロジック / 加算器 / コンピュータアーキテクチャ / MOSLSI |
研究概要 |
半導体LSIは通常ハードウェアと呼ばれる。つまり一度作ってしまえばその機能は固定であり、まったく変更が効かない。本研究の目的は、電気信号でその機能が自在に変更できるやわらかいハードウェアを実現し、さらにこのようなハードウェアをベースに全く新しいコンピュータアーキテクチャの基礎を確立することである。 このような研究は、我々が発明した、高機能デバイス、ニューロンMOSトランジスタ(νMOS)を用いて初めて可能となった。まず、2層ポリシリコンCMOSプロセスを用いて多入力のソフトハードウェア回路を各種試作し、実際に外部信号によって自在にその機能が変更できることを実証した。また、実時間ルール可変型データマッチング回路も開発し、多値データの柔軟な照合演算を実現した。このような、従来全く不可能だった柔軟な機能が、νMOSを用いることで極めて簡単な回路で実現できることを示したのである。 さらに知的な情報処理を実現するための回路・システムの研究を行った。知的な情報処理とは、入力データに対し過去に蓄積された膨大なデータベースとの間で照合検索を行い、もっとも似かよったデータを即座に選び出す処理が基本である。これまでのハードウェアでは、ピタリと一致するデータの検索は簡単に行えたが、「もっとも似かよったデータ」の検索となると、非常に時間のかかるソフトウェア処理が必要だった。νMOSを用いると、これらをすべてハードウェアが自動的に、しかも完全な並列動作で高速に処理してしまうことが可能になった。また、多値データを記憶し、且つ入力データとの連想を実行するダイナミックメモリセル、アナログ入力データを多値データに量子化し記憶するとともに、セルレベルでのデータ分類を自在にやってのけるスタティックメモリ等、メモリセルレベルで高い機能を持った回路も実現した。これらによって「しなやかな情報処理」可能な新しい論理LSIシステム構築の基礎を確立した。
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