研究課題/領域番号 |
04402031
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
濱口 智尋 大阪大学, 工学部, 教授 (40029004)
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研究分担者 |
百瀬 英毅 大阪大学, 低温センター, 助手 (80260636)
森 伸也 大阪大学, 工学部, 助手 (70239614)
森藤 正人 大阪大学, 工学部, 助手 (00230144)
谷口 研二 大阪大学, 工学部, 助教授 (20192180)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
35,400千円 (直接経費: 35,400千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1992年度: 27,000千円 (直接経費: 27,000千円)
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キーワード | 量子細線 / 磁気フォノン共鳴 / 1次元電子ガス / 磁気抵抗 / 電子-フォノン相互作用 / 電子移動度 / メゾスコピック構造 / サブバンド間遷移 |
研究概要 |
GaAs/AlGaAsヘテロ構造に微細加工を施すことにより、2次元電子ガスをさらに1次元に閉じ込めることが可能である。このような擬1次元系の電子は、状態密度の特異性と散乱体との相互作用における波数ベクトルの保存則の選択性から、バルク半導体では見られない興味ある電気伝導を示すことが予想されている。特に、低温ではバリスティック伝導や電子波の干渉効果、量子伝導度揺らぎなど様々な興味ある現象が見いだされている。本研究では、磁気フォノン共鳴を理論と実験の両面から調べ、高温領域における電子ーフォノン相互作用を解明することを目的としている。本年度は研究期間の最終年度にあたり、以下のような結論を得た。 1.電子線露光装置を用いて光露光装置で用いる素子のマスクパターンの作製を行い、所望する量子細線用マスクが作製できるようになった。 2.光露光技術を用いてショットキーゲート電極構造を持つ量子細線を作製し、低温におけるシュブニコフ・ド・ハ-ス振動の観測から細線の閉じ込め強度を0.5meV程度と見積もった。 3.GaAs/AlGaAsヘテロ構造における磁気フォノン共鳴を磁場変調法により観測し、磁気抵抗の2階微分信号を直接観測した。 4.ドープされた短周期超格子を分子線エピタキシ-(MBE)装置で作製し、500Tに及ぶ超高磁場下でのサイクロトロン共鳴の観測を行い、Γ-likeとX-likeの準位に存在する電子による光吸収を観測した。 5.このサイクロトロン共鳴の観測結果からΓ-likeとX-likeの準位の交差(Γ-Xクロスオーバ)が分子層数n=12付近で起こっていることが分かった。また、第2近接強結合近似法を用いた理論計算から求めた電子の有効質量が実験値とほぼ一致した。 6.超格子をi層としてもつp-i-nダイオードをMBE装置で作製し、ツェナ-トンネリング電流によるワニエ・シュタルク振動を観測した。
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