研究課題/領域番号 |
04402044
|
研究種目 |
一般研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井沢 英二 九州大学, 工学部, 教授 (50037751)
|
研究分担者 |
原 剛 九州大学, 工学部, 助手 (20159099)
中江 保男 九州大学, 工学部, 助手 (90253476)
渡辺 公一郎 九州大学, 工学部, 助教授 (10182916)
江原 幸雄 九州大学, 工学部, 教授 (10002346)
|
研究期間 (年度) |
1992 – 1994
|
研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
|
配分額 *注記 |
20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
1994年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1992年度: 14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
|
キーワード | 火山島弧 / 熱水系 / 金鉱床 / マグマ性物質 / 熱水変質帯 / レーザーサンプリングICP質量術 / 変質帯 / 火山活動 / 放射年代 / 熱水変質 / 九州 / 微量金分析 / 宮崎層群 |
研究概要 |
火山島弧の発達過程には、マグマ活動に伴って上部地殻に熱水系が形成され、種々の金属、非金属鉱床が生成する。なかでも浅熱水金鉱床は、資源としての重要性が近年認識されてきた。本研究では火山島弧の具体例として九州をとりあげ、中新世から現世に至る、火成活動と金鉱床形成の特徴と相互の関係を解明することを目的とした。その結果、浅熱水金鉱床の鉱化の場が、火山島弧発達の一部としての火山性地熱系そのものであることが明らかとなった。これによって、地熱系モデルで金鉱床を探査することの有効性が確認されたと考えられる。 1.火山活動と金鉱化作用の年代 (1)九州の金鉱床地域に関連した火山岩の噴出年代の測定を行い、南九州の新第三紀磁鉄鉱系火山活動の開始時期がおよそ1千万年前にさかのぼれるとの知見を得た。 (2)南部、中部および西部九州の金鉱床について鉱化年代を測定し、九州の金鉱化作用は鮮新世から更新世にかけて起こったこと、火山活動の開始からおよそ50万年遅れて、熱水活動と金鉱化作用が進行していることが明らかになった。 2.金鉱床地域の熱水変質帯と鉱床構成鉱物の地球化学的研究 (1)金鉱床地域に見られる熱水変質の累帯配列について研究し、金鉱化は変質帯分布の中心部において、混合層鉱物帯から緑泥石-セリサイト帯にかけて起こっていることを確認した。 (2)赤石鉱床産黄鉄鉱および串木野鉱床産の黄鉄鉱の微量金含有量を測定した。 (3)菱刈鉱床につき、鉱石中のArガスの同位体組成を調査した結果、アルゴンに関してはマグマ起源のガスの影響は見出されなかった。 3.浅熱水性金鉱床モデル (1)マグマ活動と金鉱化作用については、南薩型鉱床の深部に斑岩銅金鉱床が存在する可能性を検討した。 (2)「金に富む基盤岩/マグマが存在するか」との問題に関連して、黒鉛炉原子吸光分析、レーザ・サンプリングICP質量分析による岩石中の極微量金の分析法を研究し、各種試料に適用を試みた。
|