研究課題/領域番号 |
04404030
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田原 榮一 広島大学, 医学部, 教授 (00033986)
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研究分担者 |
国安 弘基 広島大学, 医学部, 助手 (00253055)
横崎 宏 広島大学, 医学部, 講師 (10200891)
安井 弥 広島大学, 医学部, 助教授 (40191118)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 20,000千円 (直接経費: 20,000千円)
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キーワード | 胃癌 / APC遺伝子 / 腸上皮化生 / 遺伝子不安定性 / HGF / c-met / 増殖因子 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / 細胞接着分子 / サイトカイン / p53遺伝子 / bc1-2 / TGFβレセプター / K-sam / cripto |
研究概要 |
胃癌の発生には、癌遺伝子、癌抑制遺伝子および遺伝子不安定性を含む複数の遺伝子異常が関与するが、そのうち、c-metの活性化(遺伝子増幅と異常転写)、p53の不活化およびCD44異常転写は、高分化腺癌と低分化腺癌の二つの組織型に共通した減少とであることが示された。加えて、K-ras変異、APC変異と欠失、bc1-2欠失、DCC欠失、c-erb2遺伝子増幅は高分化腺癌に頻発するのに対して、カドヘリン、カテニンの変異、欠失、K-sam遺伝子増幅は低分化型に優性的に起きる。そして、HGF/c-met系を介しての癌細胞と間質細胞との相互作用が胃癌の組織形態と浸潤に重要な役割を演ずることが示され、癌細胞由来のTGFα、TGFβ、IL-1αが間質細胞からのHGFの強力な分泌促進因子であることが明らかにされた。また、胃腸上皮化生、胃腺腫にも、APCおよびp53変異がみられ、その内、APC変異は癌と同一のパターンが検出された。 以上の所見から、胃癌発生過程には、異なったgastric pathwaysが二つの組織型に存在し、高分化型のあるものは、大腸癌と同じ発がん機構を示す可能性が示唆された。
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