研究課題/領域番号 |
04404036
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
衛生学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
斎藤 和雄 北海道大学, 医学部, 教授 (80000917)
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研究分担者 |
高倉 昌之 北海道大学, 医学部, 助手 (90241314)
斎藤 健 北海道大学, 医学部, 助手 (40153811)
神山 昭男 北海道大学, 医学部, 助教授 (90215202)
細川 敏幸 北海道大学, 医学部, 助手 (00157025)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
19,000千円 (直接経費: 19,000千円)
1993年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1992年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | ストレス / 余裕能 / 脳 / 神経伝達機構 / 処理 / 労働 / Noise / Mental crisis |
研究概要 |
本研究は、各種のストレスが及ぼす生体影響を検討し、ストレス処理とストレス処理に係わる余裕能の機構の解明を目指した。1.生活関連ストレスについては、(1)児童・生徒を対象とした疲労自覚調査とCES-D成績から、睡眠不足を含む生活時間の不規則傾向が生活ストレス処理に係わる余裕能の低下をもたらすこと、(2)実験室内における都市騒音の曝露実験から、脳波α波のパワー値は高次神経活動に及ぼす影響を、誘発脳波の潜時や血中カテコールアミン濃度は騒音ストレス処理に係わる余裕能をそれぞれ反映すること、2.労働関連ストレスについては、(1)ストレス対処自己評価尺度を用いた事務系労働者の精神的危機対処における余裕能の検討から、異動や配置転換に誘発された場合は自己洞察力は比較的保たれ、葛藤処理における周囲の協力に期待する傾向が強いため早期の援助が有効であること、(2)コンピュータ指令作業者を対象とした調査から、神経症傾向の労働者は血圧および心拍数、尿中カテコールアミンの変動が著しく、回復に要する時間も長い傾向を示し、作業ストレス処理に係わる余裕能は性格傾向と大きな関連を有すること、(3)作業ストレス実験から、精神作業やVDT作業ストレスにより脳波α波のピーク周波数は低周波数帯域にシフトするが、運動作業ストレスではそれらの変化が認められず、脳波α波のピーク周波数は精神作業ストレス処理に係わる回復能の評価に有効であること、(4)振動障害患者の寒冷ストレス処理能の低下は、皮膚温低下率や皮膚温回復率ばかりでなく末梢血管における血流速度測定成績にも反映されること、3.基礎体力の測定成績に関する解析から、事務系は現業系に比し男女ともに加齢に伴う静的平衡性、筋持久性の低下傾向が顕著であること、4.ストレス関連疾患である糖尿病の回復過程において空腹時血糖値の時間変動は周期性を示すこと、などがそれぞれ明らかにされた。
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