研究分担者 |
東 みゆき 順天堂大学, 医学部, 助手 (90255654)
鎌田 伸之 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70242211)
石井 正俊 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (70212826)
高橋 雄三 東京医科歯科大学, 歯学部, 講師 (50014329)
杉山 芳樹 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (00162909)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1993年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1992年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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研究概要 |
口腔癌患者の末梢血リンパ球,CD3^+,CD4^+,CD8^+,4/8比など細胞性免疫能を治療後再発症例と非再発例とを比較すると,再発症例において意為な低下が認められた。そこで次にOK-432による免疫療法を行った口腔癌症例と免疫療法をまったく行わなかった群とを比較すると,CD3^+,CD4^+細胞の治療に伴う減少が抑制され、治療中のNK活性の減少を抑制する効果も免疫療法群において示された。OK-432のようなBRM投与のみでなく,口腔癌患者自己リンパ球にIL-2を添加してLAK細胞を誘導し,これを当該患者に戻して行う養子免疫療法(AIT)を行った。この際に固相化抗CD3抗体にて誘導したCD3・LAKの活性は単位細胞当りの細胞障害活性はIL-2単独で誘導されたLAKに比較して低値であったが,増殖細胞数を加味した全細胞活性ではCD3・LAKでは高値を示した。 LAK養子免疫療法は化学療法と併用されることが予想されることから,口腔癌のCD3-LAKに対する細胞障害活性の感受性が,化学療法前の前処理によってどのように影響されるか検討すると,口腔癌由来標的培養細胞をCDDP,S-FUで前処理すると活性を増大させた。一方,標的細胞をIFN-α,TNF-αで前処理することによってCD3・LAKの細胞障害活性は低下した。IFN-αにCDDP,5-FUを併用するとIFNαによる標的細胞の感受性の低下が緩和されることが示された。 休止期のT細胞から活性型の細胞障害CTLを誘導されるためには,Costimulatory分子としてCD28とそのリガンドであるCD80,CD86分子が重要であることが示された。CD80,CD86は活性型B細胞,マクロファージ,樹状細胞などで発現しているが,殆んどの腫瘍細胞には欠如していた。そこでCD80陰性のマウス線維肉腫細胞株Meth AにCD80遺伝子を導入させると,同系マウスへのMeth Aの生着が拒絶され,腫瘍特異的なCTLが誘導されたことが確認された。
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