研究課題/領域番号 |
04405001
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
江刺 洋司 東北大学, 理学部, 教授 (40006002)
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研究分担者 |
太田 宏 東北大学, 理学部, 助手 (10221128)
吉岡 俊人 東北大学, 教養部生物学科, 助手 (10240243)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
20,100千円 (直接経費: 20,100千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1993年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1992年度: 14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
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キーワード | 遺伝子銀行 / 種子貯臓 / 種子劣化 / 押揆性物頂 / アルデヒド〓 / カルボニル化合物 / 種子貯蔵 / 揮発性物質 / アルデヒド炎 / アルデヒド類 / 遺伝資源保全 / 種子貯蔵条件 / 遺伝子銀行運営法 / 植物放出揮発性物質 / 揮発性物質の生理作用 / 湿度・温度と代謝 |
研究概要 |
本研究は省エネルギーを前提として国連が計画中の、国際植物遺伝子銀行設立に際してコンサルタントを依頼され、それを実現に導くための基礎的な種子の貯蔵条件を解明するために実施された。その結果、遺伝資源としての植物種子の長期間に亙る貯蔵を、永久凍土の年平均-3.5℃で行うためには、従来各国で採用されてきた方法を適用することは妥当ではなく、種子の劣化を招く主要因となっている水分と代謝生産物であるカルボニル化合物を除去することが必要なことが判明した。そのための最も簡便な方法として、定期的な真空脱気法の導入が望ましいことが明かになった。ただ、残念ながらこの場合には完全なエネルギーコスト消減は不可能ということになり、初期の目的には沿わないことになる。また、施設費も相当嵩むことになることから、相当長期に亙る運用を前提とした経済的な検討が、実際に建設に踏み切る場合にはなされる必要がある。ただ、そうだとしても、将来の化石燃料枯渇の時代を予測するならば、本計画は実行に移されるべき性質のものと私は判断する。 幸運なことに、本研究の過程で、種子の老化機構についての実体が解明され、種子の貯蔵湿度に対応して二種類の劣化の道が作動することが判明した。一つは、高い湿度下でのみ進む補酵素群の消耗、ミトコンドリア発達能の低下によるものであり、通常採用されている乾燥種子の保存の場合には殆ど問題とはならないと思われる。二つめの種子老化の仕組は種子自らが貯蔵期間中に生成・放出するカルボニル化合物、主としてアセトアルデヒドと種子中の機能蛋白質のアミノ基との間でシッフ反応の結果、蛋白質の変成を来して老化する機構であり、この反応率も高湿度下で高いものの前者とは違って、通常用いられる低湿度下でも進行するものである。後者の仕組みは植物の老化に一般的に当てはまるものと推定され植物の老化の研究に新たな展望を与えることになった。
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