配分額 *注記 |
23,000千円 (直接経費: 23,000千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1993年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1992年度: 14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
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研究概要 |
1.サイクロトロン2次及び3次高調波動作を用いたジャイロトロンの超高周波化 (1)12T超伝導マグネットを用いたDemountable型ジャイロトロン(GYROTRON FU III)を設計試作し,サイクロトロン2次及び3次高調波動作の研究を行った。2次高調波動作で,最高周波数636GHz(波長472μm)まで,3次高調波動作で最高周波数444GHz(波長676μm)まで周波数可変のジャイロトロンが実現した。出力電力は,いずれも100〜700Wであり,ジャイロトロンとしては中出力であるが,プラズマ計測及び物性研究のための光源としては十分の出力である。 (2)17T超伝導マグネットとKK東芝製の封じ切りのジヤイロトロン管を組み合わせて,GYROTRON FU IVを開発し,基本波動作と2次高調波動作の特性を試験した。その結果,サイクロトロン基本波動作で,159〜430GHz,2次高調波動作で,336〜850GHzの周波数範囲の発振を確認した。周波数850GHzは,ジャイロトロンの高周波動作に関しては,世界の最高記録である。 2.サブミリ波ジャイロトロンの振幅変調及び周波数変調 ジャイロトロン出力の振幅変調及び周波数変調は,ジャイロトロンを広範囲の研究のために,光源として用いる際に重要である。振幅変調の研究では,変調周波数1kHzから600kHzまでの広範囲にわたって,正弦波変調及び矩形波変調を達成した。周波数変調の研究では,二つの基本波動作の間の切り替えにより周波数257GHzと260GHzを交互に出力する実験と,基本波動作と2次高調波動作の間の切り替えにより,周波数223GHzと444GHzを交互に出力する実験に成功した。 サブミリ波ジャイロトロンを光源として分光に応用する研究として,3.基本波動作と高調波動作の作のモード競合及びモード協力の研究,4.サブミリ波ジャイロトロン出力に適用するための準光学的装置の開発,5.ジャイロトロン出力を光源とするプラズマ錯乱計測,6.ジャイロトロン出力を光源とするミリ波ESRの研究,7.高温超伝導体を用いたミリ波帯及びサブミリ波帯高感度受信器の開発の諸課題についての研究を行なった。
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