研究課題/領域番号 |
04451004
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
中国哲学
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研究機関 | 九州国際大学 |
研究代表者 |
石田 秀実 九州国際大学, 法経学部, 教授 (80151380)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 中国古代神話 / 道教 / 身体技法 / 環境地理学 / 東アジアの宗教 / 性 / 身体錬金術 / 瞑想 / 風水 / 身体論 / 洗骨儀礼 / 性の身体技法 / 苦行 / 修験道 / 巡る宗教 / 性の技法 / 星辰信仰 |
研究概要 |
西欧神話学的方法論か、もしくは民俗学的方法論によってなされることの多かった中国古代神話研究と、後漢以降に突如起こった新興宗教のように扱われる道教の教理や儀礼とを、同一民族の宗教的思惟の展開として把握してみようというのが本研究の趣旨であった。しかも東アジア宗教の特殊性に鑑みて、それを身体論の視点から扱おうと考えた点に本研究の特徴がある。また中国の宗教的思惟は、広く東アジアの周辺諸国に影響を及ぼしているので、フィールドの範囲を日本にも拡げ、そうした方向から、日本人としての私達を省る視点をも探ろうとした訳である。 研究は(1)資料〓集作業、(2)フィールド・ワーク(科研費の性質上、日本内地に限定された)、(3)論文・単行本の三つの形態で遂行・公表されている。(1)の作業では、対象たる中国古代神話・道蔵中の身体技法・日本の身体技法・日本神話、及び特殊資料(孤本など)のリストがカード化された。道蔵については、その図像を〓集分類して出版する予定であったが、これは作業半ばである。(2)のフィールド・ワークは、12回に渉って行われ、〈1〉北斗信仰をめぐる身体技法、〈2〉太陽信仰を媒介とする山岳宗教と海洋宗教の交流、〈3〉風水と洗骨の遺習の三つの方向から、三尸と北斗信仰、Sva信仰との関係、禹歩と天上歩行、巡る宗教と天上歩行の関係,日月神話と小岳修験、海洋民族宗教との関係などについて、調査分析が試みられた。これは二、三年の内に単行本化される予定である。(3)の文章化された研究は、中国古代神話と道教の身体技法との関係を扱うものが主となっている。創世神話と道教の性の技法、風や天空の神話と風水の環境地理学との関係、竜鳳神話や日月神話と道教の内丹技法、天地の婚姻神話と人の生成過程、自然観、道教の苦行の身体論的解析などがテーマとしてとりあげられている。これらは、年内に二冊の単行本として結実することになっている。
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