研究課題/領域番号 |
04451013
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 東京国立博物館 |
研究代表者 |
湊 信幸 東京国立博物館, 学芸部, 中国美術室長 (80113421)
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研究分担者 |
富田 淳 東京国立博物館, 学芸部, 中国美術室員 (20227622)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1992年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 中国絵画 / 中国書跡 / 書画家印 / 鑑蔵印 / 印譜 / 落款 / 画家印 / 書家印 / 日本現存 |
研究概要 |
日本に現存する中国絵画、中国書跡の作品のうち、本研究にとり最も重要なコレクションである東京国立博物館、京都国立博物館、大阪市立美術館の主要な作品の調査を実施した。調査内容は各作品につき、6×4.5サイズカメラで、その全図(本紙および題跋等)の白黒写真撮影、次に作品に押捺されている書画家印、鑑蔵印および落款の原寸白黒写真撮影をおこなった。また、印色の判別を容易にするために必要に応じて6×4.5サイズカラー写真、35ミリカラースライド撮影をおこなった。さらに東京国立博物館で開催された「上海博物館展」に出陳された上海博物館所蔵の宋・元・明・清時代の最優品といわれる中国絵画、中国書跡についても、本研究遂行上重要な関連資料であることから、上海博物館の協力を得て諸印の資料撮影を実施した。これらの印影は原寸焼付をおこない1印ごとに台紙にはりつけ、作品別、書画家別・鑑蔵家別に分類して基礎的な資料整理をおこなった。分類整理にあたっては、それぞれの書家印、画家印、鑑蔵印の真偽問題をはじめ、同一の形と印文をもつ印については、その用印年代の問題についての検証をおこない、それぞれの印の資料としてもつ意義を明らかにすることにつとめた。また、今後は、より精細な書画家印・鑑蔵印の用印年代の確定、その編年研究が必要とされるが、その為には平成4年度と平成5年度の2年にわたる調査研究の成果をふまえたさらに膨大な資料の収集が不可欠といえ、将来的には、書家、画家、鑑蔵家、作品、印の形式、印文、用印時期などの各要素をデーターベースに入力することを前提とした諸資料の整理をおこなったのである。この2年にわたる調査研究は最終的に『日本現存中国書画家鑑蔵家印譜』の公刊を目指す本研究の基礎をつくる第一段階であったが、引き続きより詳細な調査研究を目的とする第二段階に進むために必要な諸事項につき、ほぼ当初の予定を達成しえたと考える。
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