研究課題/領域番号 |
04451029
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
心理学
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
東 洋 白百合女子大学, 文学部, 教授 (60012548)
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研究分担者 |
唐澤 真弓 白百合女子大学, 文学部, 助手 (60255940)
吉岡 昌紀 清泉女子大学, 文学部, 専任講師 (20220593)
宮下 孝広 白百合女子大学, 文学部, 助教授 (00190778)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1992年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | シナリオ完成法 / 道徳的判断 / 意図の判断 / 行動の異常性 / 文化比較 / 判断過程 / 推論 / 社会的判断 / 不完全情報 |
研究概要 |
本研究は 道徳的、対人的 価値判断の場面で必要とする情報の一部が欠損している場合、その欠損にどのように対処するかを、文化との関係において研究することを目的とする。 研究方法として、TAT及び文章完成法をモデルとして独自のシナリオ完成法を考案した。これは人間関係を述べた簡単な一文を与え、その前後に文を補って、一つのまとまった話にすることを求める方法である。被験者は文章を作成した後、それにしたがって、いくつかの質問項目に答える。この反応の分析により、不確定場面における道徳的判断及び意図の判断が同時に測定されるようになっている。 6つのテーマについて、日本及び米国の男女学生60名に面接調査を行い、その反応を記録し、予備コーディングをおこなった。その結果にもとづき、コーディングの手引きを作成した。米国のデータの大部分と、日本の20ケースほどのコーディングを完了した。コーディング手法の日米間の調整をおこない、日米間の比較をおこなった。 道徳的挿話の6つのストーリーについての判断では、日本では共生関係の侵害行為についての判断のほうが、個人への侵害行為に関しての判断よりも厳しく、アメリカではその反対の傾向が見られた。また、作成したストーリーの内容については、日本では関係性志向の内容が多く、それに対してアメリカでは、個人志向性の話が多く作成されていた。 またコーディングによる分析では、感情的内容が明示されているもの、暗示されているもの共に日本の方が多かった。 並行して行われた「尊敬できる人」に関する質問項目への反応では、日本では、対人的な配慮ができる人が上位の項目になることに較べて、アメリカでは"一般的能力の高い人"が上位の項目とされた。
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