学校数学における代数・学習の認知過程

• 研究課題/領域番号: 04451051
• 研究種目: 一般研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 教育学
• 研究機関: 筑波大学
• 研究代表者: 杜 威 筑波大学, 教育学系, 助手 (30240683)
• 研究期間 (年度): 1992 – 1993
• 研究課題ステータス: 完了 (1993年度)
• 配分額: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円); 1993年度: 800千円 (直接経費: 800千円); 1992年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
• キーワード: 代数の学習 / 認知過程 / 算数・数学カリキュラム

研究概要

本年度は前年度の続きとして、児童・生徒に対する筆記試験とインタビュー、彼らの算数・数学を担任する教師に対するインタビュー、彼らの父兄に対するインタビューを行った。現在これらのデータを集計し、その分析と整理を行っている。
最終的な結論は最終報告書にまとめる予定であるが、義務教育段階における算数・数学教育にかかわる以下のいくつかの大きな問題点は調査データから示されている。
1.認知発達の観点からみると小6〜中2の期間が非常に大事な時期にもかかわらず、児童・生徒には積極的に勉強しようという関心・意欲・態度は欠けていること。そこに彼らの関心・意欲を高め、態度を育成する問題が出てくる。
2.しかし一方、算数・数学カリキュラムの編成に問題があり、中1から中2にかけてよくみられる数学の学習におけるつまづきを完全に解消できないこと。この問題に関しては、報告書で取り上げる予定である。
3.他の職務に追われて算数・数学の授業に専念できない、特に同一クラスにいる各レベルの児童・生徒にそれぞれの対応を講ずるための準備や研究ができない状態に教師がいること。それが故に多くの児童・生徒は犠牲にされている。
4.自分のこどもの勉強や成績にかなりの関心をもちながら、自らこどもの学習上の援助をしたくてできない父兄は大勢いること。父兄のこのような要望または要求をどこでどのように満たしてあげるかの問題が出てくる。